宮嶋研究室
 

研究紹介

生殖医療の制度と見解の歴史

日本教育医学会が編集・発行する『教育医学』62(4)、2017に科研費研究の成果を発表しました。
研究のテーマは「わが国の生殖医療における制度と見解の変遷-生まれてくる子ども並びに家族の福祉をめぐって-」です。
全文は、20170705 rpro hist.pdf のとおりです。
サマリーは、

本稿は,1978年の体外受精児誕生以降のわが国の生殖医療を取り巻く医療関係者並びに当該関連学会の見解・提言をレビューし,当該医療関係者の見解・考え方並びに当該関連学会の認識がどのように変遷してきたのかを調査した.その際,生まれてくる子どもとその家族の福祉に視点をおき考察を進めた.本稿で行なった歴史研究の結論は,生殖医療が「秘密裏」に「隠して」行なう補助医療行為ではなくなり,不妊患者やその家族に「福音」をもたらす肯定的な医行為へと変質し,今日の少子化対策の要となりつつあるという現実に直面しているということ.そのような変化に伴い,40年間の生殖医療の進展は,生まれてくる子どもに対する認識や生殖医療を利用して形成された家族の福祉に関する,生殖医療者や当該関係学会の認識に変化がもたらされ,当事者が求める権利を容認し,新しい家族の福祉について,国内法の整備により認知していこうとしていた.