宮嶋研究室
 

研究紹介

地域福祉を高校福祉科で学ぶ意味

 昨年改訂された高等学校学習指導要領。高校福祉科の教育を取り巻く状況は、「介護福祉士養成+地域貢献」を明確に打ち出し、地域に期待される卒業生を輩出することに焦点化されています。
 こうしたなか高校福祉科の教育を担う教員の免許を与える大学教育は、如何にあるべきなのか。
 そのような問いに応えるために中部学院大学・中部学院大学短期大学部教育実践研究』第4巻に以下の論文を執筆しました。
 201912 fukushika.pdf
 この論文のサマリーは次の通りです。

地域福祉を前進させる要の一つは、福祉に携わる人材の育成である。本稿は、地域福祉を支える人づくり施策の一つである高等学校教育、とくに専門職業科である福祉科教育に焦点を当て、地域福祉を支える人材の育成という観点から高校福祉科教育のこれからを展望する。そのため本稿では、福祉(介護)人材を取り巻く施策並びに実践・研究に関する動向をレビューし、それに基づき現職の高校福祉科教員にインタビューし、さらに高校福祉科に関する旧要領・現要領・新要領案を比較検討した。

本稿の結論は、今後の高校福祉科教育が、新要領案が期待する人材を養成し、過疎地域など地域の期待に応えていくためには、高度な福祉科教育を体系的・系統的に構造化し、地域福祉の現場で生涯にわたり働く、職業人として成長していけるためのシステムを構築していく必要があると考えられるというものである。

 

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著書を紹介しました

学会誌『福祉図書文献研究』昨年12月に出版した『生殖医療と脱「出自」社会』(単著)を紹介しました。
その内容は、201812 bunnkenn.pdfのとおりです。



 

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こんな本書いています(17)

 創刊号から3年の月日を経て、全国の子どもNPOの動きを網羅した『子どもNPO白書2018』(共著)を発刊しました。
 具体的な内容は、以下のPDFのとおりです。
 kodomonpo2018_ver2_fin2.pdf

 私が担当した領域は、「第2部 実践編 領域別にみた子どもNPO」 の 「1ー1 保育・療育」です。
 是非、ご一読下さい。

 

 

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10年先も輝くソーシャルワーカー

 2018年度 日本社会福祉教育学会第14大会を 本学各務原キャンパスにて、9月1日(土)~2日(日)にかけて開催しました。
20180831 ga  (1).jpg

 本大会で私は「大会実行委員長」を勤め、学内外多くの先生方や職員、学部生、院生の皆さんに、実行委員あるいはスタッフとして協力して頂きました。

「社会福祉教育の過去・現在・未来」をテーマとした本大会は、延べ100名の参加を得て、無事終了することができました。ありがとうございました。
20180831 ga  (2).jpg 抄録集に掲載してコメント
 
 社会福祉は、今を生きる人々と共に、人権を擁護し、その必要性を社会に訴え、社会の有り様に影響を与え、定着させていく実践思想です。その必要性と価値を如何に学生に対して教育していくのかは、そもすれば満ち足りながら、閉塞感のある現在においては、なかなか難しい面があります。
 このことを忘れないように、今回の大会テーマが掲げられたのだと考えています。
 
20180901 ga (1).JPG
20180901 ga (2).JPG学会の様子(自由研究発表)

20180902 ga  (0).jpg 大会2日目には、本学の教員で「大会校企画シンポジウム」を開催しました。 その趣旨と流れは、上記の通りです。
 私流にまとめますが、本学からの提案は次の通りです。

 10年先も輝くソーシャルワーカーを養成するためには、現在の社会福祉士及び精神保健福祉士の指定養成カリキュラムを知識・スキルの基盤として十分に修得させ、修得の証明としての資格を取得させることがないよりも欠かせない。
 その上で、
 第一に人々を苦しめることになる災害に関する歴史から、災害への対応やリスクマネジメントを学び、新しい知恵を創造していく力が必要である。
 第二に自らの実践を適切に評価し、利用者やその家族、福祉サービス提供機関や公的機関からの評価にも応えられる、評価という視点を持ち、評価の尺度を使いこなせる力が必要である。
 第三に資本主義、市場経済社会における財に関する高度な認識を持ち、財と税を生み出す流れやしくみ、実践をする当該国の成立の基盤を理解したファンディング&マネーリング力が必要である。
 第四に自らの「育ち」を測定し、生涯を通じて学び続ける力が必要である、それは「指導を受けることに尻込みしない」力=スーパーバイジー力でもある。
 さらに、これから生まれてくる子どもたちの幸せを想像し、他者をケアすることに価値をおく世界を創造できる力が必要である。

20180902 ga (1).JPG シンポジウムの様子
 
 翻って問いかけてみれば、教員自身が「いつまでも新鮮な気持ちで、研究し、学び続けること」を怠らないことが必要であり、自分の研究や実践を常に省察する姿勢が必要だということになるのではないだろうか。
 結局、輝ける教員が、その輝きを伝えようとするとき、他者にも実をもって、伝わるのではないか、と考えました。

20180902 ga (2).JPG 協力してくれたゼミの学生共に

次年度の大会は、青森県立保健大学で開催されます。






 

 

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教科書・副読本のあり方を研究

 高大接続を具現化していくために、今、大学が何をなすべきかが問われています。そうした中、福祉系大学は、福祉系高校と如何に連携し、学びを発展させていくことが可能なのだろうか。そうした課題に取り組むため、今回は、教科書・副読本について研究を行いました。
 研究成果は、中部学院大学・同短期大学部による『教育実践研究』第3巻第2号で発表しました。
201802 k 3-2 s.jpg

わたしの論文の全文は、201803 k 3-2 k.pdf のとおりです。

なお、サマリーは次の通りとなっています。

本稿では、教職「福祉」課程における福祉科教育法の教科書・副読本(=教科書等)について調査研究を行った。

その結果、福祉科教育法を教授するために活用されている、現在の教科書・副読本は、国や教育現場から求められる内容を教授するには不十分であることが明らかになった。今後は、紙媒体の限界を考慮し、デジタル化への対応を念頭におき、教材研究を推進していく必要があると考えられた。その際、福祉に関する研究の高度化が望まれ、それを基礎とした、科学的な根拠のある教科書が、教育現場との日常的な協働の中から開発されることが求められる。



 

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自己肯定感の向上の鍵は?

学部の共同研究として進めてきた「学生の自己肯定感に関する調査研究」の成果を発表しました。

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共同執筆した論文の全文は、 201812 17(2) soba.pdf のとおりです。

この研究で得られた成果は、次とおりです。

本研究では、福祉系大学A学部の学生の自己肯定感と日常生活における活動の現状を把握し、学生たちが「夢を描き、一歩を踏み出せる」素養を養成するため、如何なる教育的配慮が必要なのか、その課題を明らかにする。

そのため本研究では、先行研究レビューの結果を踏まえ、高儀ら(2015)が行った調査研究のデザインを参照し、近藤(2013)の尺度を用いて、A学部の学生の自尊感情と生活体験についての研究をデザインした。

得られた結論。A学部の学生は、社会的自尊感情並びに基本的自尊感情の両方が高いタイプの学生とその真逆の学生に二分されていた。したがって、両タイプの学生の特性を活かした、A学部における学習面や社会活動への参画の動機付けや継続の必要性、さらにはより高所を目標とする意欲を引き出すような教育的配慮が必要であると考えられる。

 

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高大接続研究~シラバスチェック

 2003年4月から専門職業教育として開始した高校福祉科で、「福祉」を教育する教職課程に関する大学での教育内容について、どのような授業計画(シラバス)にすべきか、その方向性を問う論文を執筆しました。
 研究成果は、中部学院大学・中部学院大学短期大学部 『教育実践研究』3(1)(ISSN 2424-1105)に掲載されました。
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 本論の概要は、
 高校福祉科教育のたどった変遷を踏まえ、高等学校学習指導要領等の改訂後の高校福祉科教育を担う教員養成について議論する。そのため、大学における教職「福祉」養成課程にある福祉科教育法の授業計画(シラバス)並びにシラバス研究について検討した。
その結果、今後の福祉科教育法のシラバスは、①授業の方法としての[演習]の評価の構造化、②教員と学生の双方向コミュニケーション・ツール化、③学生の自己成長エビデンス記録媒体化、④学科ポリシーに連動した教育システムの可視化のためのツール化という諸点を克服できるよう総合的な改善が求められる。そうした改善は、高校福祉科教育の高度化に寄与するツールの開発となり、福祉科教員をめざす学生と社会の期待に応えられるだろう。

 本論の全文は、201712 hsfs.pdf のとおりである。

 

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こんな本書いています(16)

このほど、ヘルス・システム研究所から『生殖医療と脱「出自」社会』(単著)を出版しました。(ISBN 978-4-906827-03-9)

20171215 kaken.jpg

 本書は、

生殖医療は「人の生命の誕生に関わる医療」であり、患者と医師という一対一の関係では完結させることができません。

第三者を介する生殖補助医療において生まれてくる子どもの法的地位保全は重要な問題であり、慎重な議論を重ね、子の福祉を最優先するような法益が考えられなければなりません。

本書では、高度生殖医療を使うことによって生まれた子、育まれた家族が、地域やコミュニティから排除されないためには、いかなる社会をデザインし、かつ専門職等からのサポートがいかに必要であるのかを探求しました。

一連の調査は、2008(平成20)2009(平成21)年度 科研費(若手研究(スタートアップ))「非配偶者間生殖補助医療で生まれた子どものナラティブ再構築に関する研究」(課題番号:20830112)及び2011(平成23)2013(平成25)年度 科研費(基盤研究(C))「第三者の関わる生殖技術とソーシャルワーク」(課題番号:23530773)並びに2014(平成26)2016(平成28)年度 科研費(基盤研究(C))「高度生殖医療とソーシャル・インクルージョンに関する研究」(課題番号:26380790)により行っています。

本書の目次は、

はじめに

第1章 当事者の語り

1 出自」を求める子どもたちの声 2 ニュージーランド在住Aさん 3 「不妊」を排除しない社会に-わが国における不妊当事者団体の声-

第2章 未来志向のママたち

1 「輝くママ」の循環システム...日本の場合 2 日本人ママたちによるプレイグループ...NZの場合 3 異文化社会における子育て-NZ在留邦人ママたちへのインタビュー調査より-

第3章 居場所を求めて- プラットフォーム-

1 「いじめ」当事者のインクルージョン 2 異なる「出自」の子どもも排除されないか 3 二ュージーランドの日本人と日本人会 4 エイジレスライフ-NZ在住邦人高齢者は今- 5 被災地邦人組織の新たな役割

第4章 日本は何を選択すべきなのか

1 生殖医療施策と福祉の視点 2 生殖医療福祉施策の日本とNZの比較 3 生殖医療に関する見解の変遷

第5章 脱「出自」社会とは

1 排除されずに居場所を求めるために~ソーシャル・インクルージョンの理解~ 2 ニュージーランドからの示唆 3 生殖医療と脱「出自」社会

おわりに

本書の特徴は、次の通りです。

高度生殖医療がグローバルに伸展していくことに着目し、本書ではグローバル・シンキング、ローカル・アクトという観点で研究を進めた。多くの先進国での取組みがある中で、ニュージーランドを選択した理由は、高度生殖医療にSWが関わり、子どもの出自を知る権利とドナーや提供機関の責務について規定している法律を有していることであった。また、ニュージーランドは、ニュージーランドという固有の社会事情に応じた独自の社会システムを構築してきた。その根幹にはマオリとパケハの歴史的背景があった。マオリとパケハなど「生まれ」によって区分されてきた人びとの権利を、歴史を踏まえて歴史を遡り、擁護することを政策上実現させたことである。時間を遡り、人権を擁護する中に「出自」もある。ニュージーランドのように時間を遡り、人権を主張でき、権利が擁護される仕組みづくりがわが国においても求められよう。

筆者が提唱する生殖ケア・ソーシャルワークにいう環境の整備は、①当事者の権利を擁護する法律の整備と、その後のアクション並びにアクションへの支援、②当事者性を有する関係者の相互対話と、橋渡しのできるシステムの構築、さらに③これまで私的な出来事とされてきた「子どもを産み、育てること」をグローバル化した社会の中で、社会的な環境下で行なわれることに変化させていくグローバル・インクルージョン理念として確立し、④そうした理念が確立した中で、当事者が希望を実現できるよう居場所を確保していくことが含まれる。生殖ケア・ソーシャルワークでは、権利に基づく不妊相談、喪失に対応するスピリチュアル・ケア、グローカルな価値判断に加え、妊娠期から子育て期に対応する安心感の醸成をも支援の対象とする。高度生殖医療を活用することを是とする前提として、異国での当事者のHuman well-being実現を視野におく必要がある。それは「不妊/不妊治療中/治療後」を通した将来に関わり、当事者がどこを居場所と選ぼうとも、当事者のライフマネジメント力を高めることをも支援することである。

出自を知り、アイデンティティを確立することは、国連子どもの権利条約で認められた子どもたちの権利である。そうした子どもの権利を擁護するソーシャルワークは、国際子どもソーシャルワークの課題の一つへの対応である。グローバル化したわが国においては、教育現場の一端を担うスクールソーシャルワーカーが、こうした出自の異なる子ども達のアイデンティティに配慮した、その望ましい確立をもサポートしていく実践力が必要とされている。この点については、十分に言及できておらず、海外教育施設へのスクールソーシャルワークの導入やそれに関する可能性の追求として今後の課題としておきたい。

 自を知り、アイデンティティを確立することは、国連子どもの権利条約で認められた子どもたちの権利である。そうした子どもの権利を擁護するソーシャルワークは、国際子どもソーシャルワークの課題の一つへの対応である。「生まれてくることが幸せ」と思える社会とは、誰もが差別されたり、偏見を持たれたり、排除されたり、不公平な扱いをされない社会である。生まれてくる子どもや高度生殖医療を利用する者、さらには親族や同年代の人々に対しても、十分なで確な情報が届くという配慮や状況も含まれる。必要な時に必要な人に必要な情報を届けられる社会システムが構築され、容易に情報が得られる情報のユニバーサル化が必要である。それによって、当事者の人権は擁護されると考えている。


 

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MSWとQOD

2017年11月12日(日)、中部学院大学各務原キャンパスにて、人間福祉学会第18回大会が開催されました。
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この学会で私は、「医療ソーシャルワーカー養成教育におけるQODの位置づけ」を口頭発表しました。活用したスライドショーは、2017 msw qod.pptx のとおりです。
発表の趣旨は次のとおりです。


本発表の結論は、

社会保障制度改革国民会議報告書(H25)が、人間の尊厳ある死=QODを高める医療も視野に入れた。同医療にかかる相談員の研修は平成26年度からモデル実施されている。その研修内容は、国が示した「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に準拠し、当事者の死に関する意思決定支援が総合的に伝授される。すなわち、患者の「人生の最終段階における医療」における医療・ケアチームは、ACPの充実やQODを念頭においた、モデル事業の成果を踏まえ実施され、エビデンスの蓄積を進めている。一方、MSWを取り巻く状況は、結果①「従前保持」②「改革先延ばし」③「分断された領域論」「未熟な研究蓄積」⑤「不十分なリカレント教育」で認められるように、十分でない。

 患者をケアするための医療・ケアチームの一員として働こうとする場合、MSWの専門性は不十分である可能性がある。

少産多死社会という現実や人々の死生観の変化、上記の①~⑤の結果を踏まえ、MSW養成教育課程は、人間の死に関するドミナントストーリーを転換し、多様な死やQOLQODの連続性など、死に関する新たな知見を教育に取り込み、看取りチームの中で機能を担えるよう、新たな教育をすべきである。






 

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帰納的にソーシャルワーク・アプローチの開発

 学校法人敬心学園・職業教育研究開発センターが発行している『敬心・研究ジャーナル』に、標記のような内容の論文を発表しました。
2017 ken001.jpg

発表した論文の要旨は次のとおりです。

本稿では、わが国の地方都市と日本型ソーシャルワーカーの現状を題材に、筆者が行なったフィールド調査から得た知見を提示し、日本型ソーシャルワーカーの新たな養成のための教育改革への視点を検討した。

筆者の認識は、地方都市が活性化するためには、地域の「助」から排除され、周縁化した人々の「生と死」に関わる歪められた選択を「幸せな選択」に修正していく必要がある。そのために、すべての人の「生と死」を受け入れる地域での居場所が必要であり、それが伝承される土台としての文化と教育がなされることが大切だというものである。

そうした認識を日本型ソーシャルワーカーが学び、包括的な相談支援力を発揮するためには、日本型ソーシャルワーカーの新たな養成教育カリキュラムに、筆者による試みなど、事実や事例から抽出された実践理論が取り込まれるべきであろう。

本論文の全文は、 20171031 helpsw.pdf のとおり。


 

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スクールソーシャルワーク教育の体系化

 2017年9月1日~3日に開催された、日本社会福祉教育学会第13回大会にて、学会企画シンポジウムのシンポジストとして、報告を行いました。
20170902 jesw.jpg 抄録集

20170902 jesw(2).JPG 学会長による開会の挨拶

 学会企画シンポジウムは、テーマ「大学における社会福祉教育の到達目標と福祉専門職養成教育の位置づけ-学部教育と大学院教育の連結と福祉専門職養成教育の位置づけを巡って-」であり、短大・四大・大学院・通信教育・社会人のリカレント教育までを次のメンバーで検討しました。
20170902 jesw(3).JPG シンポジスト
左から、坂口晴彦(龍谷大学短期大学部)、川島恵美(関西学院大学)、木原活信(同志社大学)、宮嶋
20170902 jesw(4).JPG 報告の様子
私は、「学部教育・通信教育・リカレント教育の接続への試みースクールソーシャルワーカー養成教育ー」を次のように報告しました。
20170902 jesw(5).JPG 報告のまとめ
この総括に至る展開は、次のスライドショーで構成しました。
20170902 jesw(6).pptx

次年度は、本学にて第14回同学会の大会を開催します。



 

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生殖医療の制度と見解の歴史

日本教育医学会が編集・発行する『教育医学』62(4)、2017に科研費研究の成果を発表しました。
研究のテーマは「わが国の生殖医療における制度と見解の変遷-生まれてくる子ども並びに家族の福祉をめぐって-」です。
全文は、20170705 rpro hist.pdf のとおりです。
サマリーは、

本稿は,1978年の体外受精児誕生以降のわが国の生殖医療を取り巻く医療関係者並びに当該関連学会の見解・提言をレビューし,当該医療関係者の見解・考え方並びに当該関連学会の認識がどのように変遷してきたのかを調査した.その際,生まれてくる子どもとその家族の福祉に視点をおき考察を進めた.本稿で行なった歴史研究の結論は,生殖医療が「秘密裏」に「隠して」行なう補助医療行為ではなくなり,不妊患者やその家族に「福音」をもたらす肯定的な医行為へと変質し,今日の少子化対策の要となりつつあるという現実に直面しているということ.そのような変化に伴い,40年間の生殖医療の進展は,生まれてくる子どもに対する認識や生殖医療を利用して形成された家族の福祉に関する,生殖医療者や当該関係学会の認識に変化がもたらされ,当事者が求める権利を容認し,新しい家族の福祉について,国内法の整備により認知していこうとしていた.




 

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2007年CSWカリキュラムを検証

社会福祉士養成課程は現在、2018~19実施カリキュラムの改正に向けて国における議論が進んでいます。今から10年前に実施された先のカリキュラム開催が「期待される実践力養成」に役だったのかを検討しています。
日本社会福祉教育学会の理事としての私論を『日本社会福祉教育学会誌』第15・6号(2017年3月)で展開しました。
20170515 Jsswe 1.jpg
掲載した論文の全文は→20170515 Jsswe.pdf 


 

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「いじめ」に対するSSW実践をまとめました

いじめ防止対策推進法は、2013628日に与野党の議員立法によって国会で可決成立し、同年928日に施行されました。この法律では、いじめの対応と防止について学校や行政等の責務を規定しています。この法律に基づいて、岐阜県教育委員会から岐阜県社会福祉士会に対して、県立学校のいじめ防止委員会等に福祉専門家として社会福祉士の派遣依頼がありました。
 本論は、3年間のいじめ防止対策の現状と課題を、スクールソーシャルワークの観点から検討しています。

201703 jerp.jpg

発表した論文は、こちら=20170328 ssw b.pdf

本論の要旨は、つぎのとおりです。

 本論、いじめ防止対策推進法の制定後における、児童等の教育を受ける権利を擁護するスクールソーシャルワークによるいじめ対策への働きかけの実際について、国並びに岐阜県等における状況を報告し、今後の課題と展望を検討した。
 本論検討で得られた結論は、現状としていじめ対策として期待されるスクールソーシャルワーク機能は十分とは言えず、いじめ被害児も、いじめ加害児も、すべての子どもが教育を受ける権利を擁護され、安心して安全に学べる学校を構築するために、「修復的対話」等ソーシャル・インクルーシブな理念に叶うスクールソーシャルワーク実践を進展させる必要があるというものである。



 

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科研費による成果:異文化社会における子育て

 2014年度から3間で実施している科研費「基盤研究(C)」による研究成果の一部を公表しました。
201703 jhw.jpg

掲載された論文は→20170328 nz c.pdf

この論文の要旨は次のとおりです。
 
 本論は、ニュージーランドを選択して子育て移住した日本人ママたちにインタビューを行い、国境を越えた子育ての課題と特徴を、ママたちの発話からカテゴリー並びに因子として抽出し、子育て移住を選択したママたちへのグローバル・アプローチのあり方を探求した。
 その結果、子育て移住したママたちは、移住先におけるSocial policyが国民と移民との間で格差なく提供される中においても、文化的アイデンティティーを背景因子として、ママたちが「よそ者」感覚から解放されることはない。したがって、子育て移住を選択したママたちをHuman well-beingからエクスクルージョンしないために受け入れ国は、子育て移住を選択したママたちがなす、個人的な選択やそれを尊重したネットワークづくりについて、サポーティブであることが必要とされていることが示唆された。

 

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あらなた出会い! 新たな課題

 2017年2月7日(火)~12日(日)まで、科研費研究:26380790の追加調査に、ニュージーランドを訪問しました。
 誰もを排除しない社会作りを進めるニュージーランドで、日本人移民が如何に受け入れられているのか、今後、包摂から連帯、あるいは共生に移行していくのかが調査のテーマです。とくに今回の訪問では「障がい」をテーマとしました。
 日本人コミュニティの中での「障がい」
 プレイセンターやプレイグループの中での「障がい」
 スペシャル・ーズのある子どもたちの教育の場での「障がい」など。
201702 NZ (1).JPG プレイセンターには本物の工具
201702 NZ (1-2).JPG ママたちへ情報発信し続けるママへのインタビュー
201702 NZ (2).JPG 日本人プレイグループのリーダーと
201702 NZ (3).JPG スペシャルニーズのある子どもとコミュニケーションを進めるための、ワードボード
201702 NZ (4).JPG スペシャルニーズのある子どものセルフ・エスティームの向上に努める副校長
201702 NZ (5).JPG 日本人コミュニティを支える会長さんへのインタビュー
3年間の調査・研究は一旦終了となりますが、引き続きの研究を申請中です。
ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。
引き続き、よろしくお願いします。
 

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福祉文献をレポート

 日本福祉図書文献学会が発行する『福祉図書文献研究』第15号(2016.11.)に、実践報告「地方都市『消滅』を乗り越える!-G県Y市からの提言-」が掲載されました。
 全文は 20161220 clsa.pdf のとおりです。


 

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生殖ケアの射程-2035年への挑戦

 2016年11月19日(土)~20日(日)の2日間、岐阜大学において人間福祉学会第17回大会が開催されました。本大会のテーマは「障がい者と繋がる共生社会への挑戦」でした。
2016 s078.jpg
 
 私は大会2日目の分科会セッションBの司会を務めるとともに、口頭発表を行いました。
口頭発表の内容は、以下の抄録のとおりで、活用したスライドショーは20161120 Human well-being.pptx です。

 2016 s079.jpg 

 20161120 human 17.JPG 発表の様子

 本研究発表は、JSPS科研費:23530773&26380790により行った研究成果の総括部分に当たり、保健医療2035提言書の問題意識を共有しています。


 

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非配偶者間生殖医療における当事者の権利擁護とは

 2016年11月13日(日の午後、大阪市において一般社団法人JISARTが主催する「非配偶者間生殖医療に関わるカウンセラー実務研修」にて講演を行いました。

 JISARTは、わが国の生殖補助医療専門施設の団体で、品質管理システムを導入することで生殖補助医療の質向上を目的として2003年に設立されました。同団体のめざすところは「患者の満足度を高めること」であり、そのために関係者の力量を高めようとしている団体です。

20161113 jisart.JPG 講演の様子

 私の講演のテーマは「非配偶者間生殖医療における当事者の権利擁護とは」で、活用したスライドショーは 20161113 JISART.pptx のとおりです。
 これまでに日本社会福祉学会や日本生殖医学会で発表してきた内容やJSPS科研費23530773&26380790ですすめてきた研究の成果を駆使して、貴重な意見交換の機会も得ながらの3時間のプログラムでした。
 私自身が今後の研究や実践、教育の射程を再確認する機会となりました。

 

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科研費での研究成果 : 生殖ケア・ソーシャルワーク

 2011年度~2016年度まで「3年×2クール」にわたり、科研費(23530773&26380790)を頂き、生殖ケア・ソーシャルワーク理論の構築と子どもの幸せについて研究を行ってきた。その成果をダイジェストでお届けするパンフレットを作成したので、ここに掲載したい。
 2016年度版 パンフレット 生殖ケア研究.exe
 今後、研究成果を実証していくため、さらにエビデンスを収集・蓄積し、関係するすべての人々のWell-Beingに役立つ研究を進めていきたいと考えている。
 

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生殖医療の歴史を子どもの福祉からとらえる

 2016年9月10日~11日の2日間にわたり、佛教大学において日本社会福祉学会第64回秋季大会が開催されました。
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 私は、11日(日)の午後、「体外受精児誕生後の生殖医療思想の変遷-生まれてくる子どもの福祉をめぐって-」を発表しました。活用した資料は、20160911ART1978-2015.pdf のとおりです。
 本研究は、JSPS科研費26380790の助成を得て行なっているものです。


 

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社会福祉士養成における演習・実習の高度化を目指して

 2016年9月3日~4日に、関西学院大学上ヶ原キャンパスにおいて、日本社会福祉教育学会第12回大会が開催されました。今回の大会テーマは「社会福祉教育におけるIPEの取り組みとグローバル化への対応-新たな授業科目の検討と教材開発を目指して-」でした。
IPEとは、nterprofessional Education(専門職連携教育)の略であり、今後の地域包括ケア社会の構築には欠かせない教育プログラムであると考えられます。
本大会において私は、「相談援助実習後の実践の統合化教育に関する考察-実習経験をソーシャルワーク・アプローチに置換する学びの試み」と題して口頭発表を行ないました。その資料は次のとおりです。⇒2016_JSSWE miyajima.pdf

 

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「生む権利」と「知る権利」の対立を超えて

 2016年7月9日.10日の2日間にわたり日本ソーシャルワーク学会第33回大会が同志社大学(京都)で開催されました。
201607 SW g (5).JPG 同志社大学にて
 本大会のテーマは「ソーシャルワークの『グローカル』な展開をめざして-ますます世界的に、あくまで日本的に-」でした。私にとっては「グローカル」という言葉が懐かしい響きの、なじみある言葉です。私は、20123月に「ソーシャルワークにおけるグローカリズムを考える-IFSW Action Plan 2010-2012 並びに21stAPSWCを踏まえて-」(単著)を『中部学院大学・中部学院大学短期大学部紀要』(13)81-92に発表しています。この論文では、国際ソーシャルワーカー連盟のアクション・プランを分析し、わが国でソーシャルワークがなすべきことは「グローカル」な実践であることを明らかにしました。
 今回の学会では、「わが国における生殖ケア当事者団体の理念と実践並びに運動方法に関する考察-「生む権利」「知る権利」の二項対立を乗り越えるために-」を口頭発表しました。抄録に掲載したレジュメと当日配布資料は、
annual-meeting33-4 miyajima.pdf のとおりです。なお、本研究はJSPS科研費 26380790 により行っている研究の成果です。
201607 SW g (3).JPG 発表の様子
 また、今回は分科会の司会も務めさせて頂きました。
201607 SW g (2).JPG 分科会で司会を務める(右側:筆者)



 

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なぜ、ボランティアは継続できるのか

日本社会福祉学会中部部会が毎年1回発行している『中部社会福祉学研究』第7号に、なぜ、私たちはボランティア活動を継続できるのかを、グローバルな視点から検討した論文を発表しました。
論文名は「国際NGO『サポートボランティア』に関する考察」です。
その全文は、20160707 I NGO.pdf のとおり。
ご協力いただけた皆様に感謝申し上げます。



 

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エイジレスライフ、元気な高齢移民をめざして

 一般社団法人岐阜県社会福祉士会が年1回発行する『ソーシャルワークぎふ』21号に、ニュージーランド在住の高齢の日本人移民の皆さんの生き様を調査した研究論文を発表しました。

 本文は、20160705 NZ s (1).pdf のとおり。

 いわゆる高齢者になっても、年齢に関係なく、輝き・笑顔でいられるためのポイントを整理しています。


 

エイジレスライフ、元気な高齢移民をめざして:続きを見る

 

ソーシャルワークの国際大会で "CLSA" を発表

 2016年6月27日~30日、韓国ソウルにて、SWSD2106(ソーシャルワーク、ソーシャルワーク教育、社会開発合同世界大会)が開かれました。
 私は小木曽氏と共同で、ポスターセッションにエントリーしました。活用した資料は次のとおりです。
 ポスター(英語)=IFSW20160627 p E.docx
 ポスター(日本語)=IFSW20160627 p J.pdf
 当日配布資料(英語)=IFSW20160627 p E-2.pdf
 今後、この理論を実証研究していきます。また、国際的なネットワークを構築して行く予定です。

 2年に一度開催される、このイベントの様子を以下、紹介していきます。
2016IFSW (1).JPG 大会(至:COEX)の総合案内
2016IFSW (3).JPG 開会式後のセッション(グリーン・ソーシャルワーク)

2016IFSW (2).JPG グローバル・ソーシャルワークの展開スケジュール
2016IFSW (4).JPG 2018年開催地:アイルランド・ダブリン市のブース
2016IFSW (5).JPG 掲示したポスター(左奥が我々のポスター)
2016IFSW (6).JPG 各種ブースが立ち並ぶ会場内
2016IFSW (7).JPG 同上
2016IFSW (8).JPG 会場でアピールする障がい者団体の皆さん
2016IFSW (9).JPG アフリカのSW学生との交流
2016IFSW(10).JPG 朝鮮戦争で南北に生き別れになった親子を悼む
2016IFSW(11).JPG 南北境界に近い「自由の橋」
2016IFSW(12).JPG 南北統一を願うリボン

 グローバル化の伸展により、ますます小さくなる地球。また、AI(人工知能)が社会サービスの中で実用化が進むことが確実な近未来。こうした国際的産業的諸状況の中で、ソーシャルワークが如何に人々に寄り添い、人々のプラットフォーム(=居場所)を構築して行くのかが問われた大会でした。
 次回の大会は、2018年7月4日~7日です。私たちの理論、CLSAを極めて参加する予定です。



 

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人間の福祉の探求

 『人間福祉学会誌』15(2)、2016.3.に2本の論文が掲載されました。
 1、学生たちとともに岐阜県・山県市の子ども関連施設を調査した報告⇒20160616 cd.pdf
 2、難病当事者とともに当事者研究として語りを分析した報告⇒20160616 dp.pdf

 人間の福祉の探求という大きなテーマの中で、1は子どもと母親が地域から排除されず、居場所を獲得するためのセルフチェックに関する研究です。また、2は難病当事者が自らの役割について自問し、他者との関係の中で、日常生活の中にこそ役割があったことに気づいていくという福祉のあり方に関する新発見です。

 今後も、「声」「語り」を大切にした、人間福祉を探求していこうと考えています。



 

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出版報告会を開催

2016年2月に出版しました『地方都市「消滅」を乗り越える!岐阜県山県市からの提言』(中央法規)をもとにして、山県市と山県市社会福祉協議会、山県市地域福祉推進市民会議が主催する「平成28年度福祉のまちづくりフォーラム」の場をお借りして、出版報告会を行ないました。
20160515 gcp (2).JPG 挨拶される丹羽代表
報告会には林山県市長様にもご臨席頂き、研究協力者の方々にサイン入りの同書を贈呈して頂きました。
20160515 gcp (1).JPG 贈呈式の様子
 私は、同書の編集代表として、出版に至るまでの協力に関する御礼と同書の内容の紹介、並びに今後の引き続きのお願いをさせて頂きました。
 活用した資料は 20160515 gcp r.pdf のとおりです。
 私たちが構築したアプローチは、動き出したばかりの提案です。今後、さまざまな地域で実証研究ができればと、考えています。



 

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学会指定研究「社会福祉教育評価」研究の成果を発表

 2013年度から3カ年間で取り組んだ、日本社会福祉教育学会の学会指定研究「社会福祉教育評価」の研究成果を、このほど論文化し、同学会研究誌第14号(2016年3月発行)に発表しました。
 共同研究者は、川廷宗之(大妻女子大学教授)・杉山克己(青森県立大学教授)・平澤一郎(長岡こども・医療・介護専門学校教員)と私の4です。
 発表論文は、研究趣旨、調査報告、論文など7本・50頁で構成しました。私が執筆した部分について、以下に掲載します。
 研究趣旨 201603 14 hyouka (1).pdf
 教育評価とは 201603 14 hyouka (2).pdf
 調査報告1 201603 14 hyouka (3).pdf
 調査報告2 201603 14 hyouka (4).pdf
 研究論文 201603 14 hyouka (5).pdf

 
 

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CLSアプローチを報告

 日本社会福祉学会中部ブロック部会2016年度研究例会において、 「地方都市『消滅』を乗り越えるCLSアプローチ-G県Y市におけるフィールドワークに基づく実践理論の構築-」を口頭発表しました。
 このアプローチは、私たちのオリジナルな視点を示したもので、地域を生命-命あるもの-に見立て、生態学や生命科学の知見を用いて解釈し分析していこうとするアプローチです。
 口頭発表のレジュメ=20160423 CLSA miyajima.pdf
 と
 口頭発表のスライドショー=20160423 CLSA.pptx 
 今後、このアプローチが実際に使用できる理論であることを証明する、実証研究を行っていく予定です。

 

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SSW実践を支えるSVシステム

 私は、岐阜県教育委員会より委嘱を受けて、岐阜県内で活動するスクールソーシャルワーカーの実践を支援するスーパーバイザーをしております。スーパーバイザーの配置とその役割・機能をどのように充実させていくのかは、全国的な課題とされています。
 この課題に対応するための論文を、中部学院大学・中部学院大学短期大学部『教育実践研究』第1巻(2016年2月)にて、発表しました。
2016 a017.jpg
 この論文では、スーパーバイザーとしての私の実践を、「スーパービジョン・システムの構築」という視点から言及し、具体的なシステム作りの過程とシステム化後の鍵となる「情報の共有」と「モニタリング」機能の重要性について述べています。
 論文の全文は「201602 swsvs.pdf 」です。


 

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こんな本書いています(15)

 ソーシャルワークを「わたしたちの暮らし」と接点のあるものとして学んでいくためのテキストを出版しました。
 本書は、社会福祉士養成課程における科目「相談援助の基盤と専門職」に対応する内容を網羅していると共に、「生活問題の広がり」と「その問題への対応のための基本」を、様々な角度から解説しています。
暮らしとSW
 私は、第1章3節「ソーシャルワークの難しさとは」と第5章3節「どういう枠組みで支援を考えるか」を執筆しました。

 本書は全体として、予習・復習のための学習課題を各章で提示し、予習用にその章の「重要用語」を掲載しているところに特徴があります。

編著:高井由起子(関西学院大学) B5判 170

定価:本体2,270円+税 SBN978-4-905493-23-5

発行年月:20162月 注文はこちら



 

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こんな本書いています(14)

大学教員となってからずっと、たいへんお世話になっているヘルス・システム研究所(東京にある出版社です)より、電子ブック形式で私の著書を2冊出版して頂きました。

1、人間福祉概論 自己実現とケアリング・ワールドをめざして
  解説: 大学1年生あるいは大学2年生の一般教養科目として、「未来世代の well-being(幸せであり続けること)」のために、自己実現・自己理解・自己成長に向けてのソーシャル・ケア・ワークというアクションを、私たちが起こす必要性や責務について、多様なトピックスをとりあげることから考えていこうとする人間福祉についての入門アプリ。

2、生殖ケアソーシャルワーク論
 解説: 
ユニセフが提唱する「21世紀型市民像」の啓発や生涯 学習を目的として、生殖補助医療技術に関連する不妊相談の理論と実際、その技術で生まれてくる子供の支援する「生殖ケア」、そのような技術とともにある 「新しい家族」が社会的に認知され、関連法が整備されることをサポートしていく「生殖ケア・ソーシャルワーク」について平易に解説。

本書のダウンロード(購入)は、こちら UKARU学びアプリ UKARU学びアプリ2 
 

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こんな本書いています(13)

 私たちは、岐阜県の地域福祉に関わる実践家や中部学院大学で地域福祉・地域政策にかかわる教員を中心に、岐阜の地域福祉実践・研究ネットワークを組織し、「地域発」の実践理論の構築を目指して活動してきました。その成果を中央法規より出版しました。
2016 a001.jpg

本書では、私たちの調査・分析・考察の結果から次のような提言をしています。

 ・これからのコミュニティは「田舎=共同体、都会=集合体」というドミナントな感覚を脱皮し、オルタナティブな着想を必要としている。

・「プロブレム(問題)」ではなく「ドリーム()」からコミュニティの構築をすすめる。

・「つぶやき」に相乗りするのは「面白い」し、予期せぬ「創発」が起き、「ドリーム」へ近づけるかもしれない。

・緩やかな絆を持った新しい地域社会とは、公共体(自治体を法人・組織とみて、皆で運営)であり、「生き物である」という捉え方をしていく必要がある。

・「生き物」を活き活きとさせるためには、ルールは限定的に決め、絆を強めたり弱めたり、生態学的志向を持つ地域社会(ソーシャル・キャピタルの豊かな社会)をめざす。

・「でかい箱物」を立てたら運営費等後で困るハイリスクとなるので、足りないものは周辺の市町村と共同で構想し、広域での対応を考える。

・「身の丈に合う」保健医療福祉の構築を皆で進めることで、皆が役割を持てることになる。するとその役割が人を輝かせる。

・行き詰ったら「助けて」が言える、巻き込み・巻き込まれコミュニティ力を高める。「助けて」は専門家もプロも皆が言えることがすばらしいという風土をめざす。

・専門家も必要だが、「専門家もどき」の力、機能を活用することも。

・顔を合わせられる「居場所」をあちこちに開き、お互い様意識の文化化をめざす。

・「地域≒生命体である」と認識する「地域生命学的アプローチ」を活用する。
是非、この意図や企図、論理を以下の注文書をご活用いただき、ご高覧下さい。

本書の概要と注文書はこちら⇒ 2016 a002.pdf


 

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命を救い、人生の質を支えるチーム医療

日本がん・生殖医療学会主催の「がんと生殖に関するシンポジウム2016」へ参加しました。今回の全体テーマ「男性がんと生殖機能の温存を考える」であり、泌尿器科と生殖医療の連携による「命と生涯」への対応の今が広く議論されました。さらに、がんサバイバーの声を大切にしていく姿勢から、当事者参加のパネルディスカッションも開催されました。

2016 a002.jpg


 こうした時代を先取りしたネットワーク型医療の提供は、今後ますますシステマチィックな展開がなされていくことが想定されており、ソーシャルワーカーも含めた「チーム医療」の構築が期待されています(内閣官房参与:吉村氏談参考)。

ソーシャルワークの観点から、生存率の高まったがん治療とその後の生活を支えていくことは、これまでも医療福祉の課題の1つとされてきたところですが、それに加えて「子どもをもつ希望」も支援していくという取組みの始まりになりそうです。そうした「がんのサバイバーが子どもをもつ希望を叶える」支援は、生活支援の新たな展開として充実させるべき観点となりそうです。

今後の研究のポイントとして、①最新のがん・生殖医療に関する基本的知識をソーシャルワーカーに如何に教育していくのか、その教育プログラムの開発、②当事者となる可能性のある男性・男児へのがん・生殖医療に関する教育のあり方に関する研究、③身近なところで適切な情報を得られる社会システムに関する研究、などが考えられそうです。

 

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ソーシャル・インクルージョンを体感する出会い

 2015年10月9日(金)~18日(日)までの10日間にわたり、ニュージーランド・オークランドを訪問しました。今回の訪問のテーマは、「ソーシャルインクルージョンを日本で実現させるための視座を得る」です。そのため、ニュージーランド・オークランドに在住する日本人である方々にインタビューを行いました。
 インタビューにより得た知見の詳細については、今後、関連の学会での口頭発表を経て、論文として、報告書として公表していく予定です。ここで簡潔にまとめておけば、次のとおりかと思っています。

 1、日本のソーシャルワークではまだ目新しい「スピリチュアル・ケア・アプローチ」は、ニュージーランドでは既に一般化していた。

 2、その背景には、「マルチカルチュアリズム」がある。

 3、ニュージーランドに住む永住権を得ている市民は、出身地・国籍に関係なく、同等の社会保障を受けられるので、子育て・教育・老後の安心を得ている。

 4、それにもかかわらず「日本人らしさ(スピリッツ)」を大事にした、コミュニティ形成が検討されている。

以下、2015年10月のオークランドを簡単に紹介していきます。

201510 NZ Auc (1).JPG オークランドの港。街のシンボル:スカイタワー
201510 NZ Auc (2).JPG 
201510 NZ Auc (3).JPG
イベント会場の一角で見かけた、子どもたちの遊具。巨大で丈夫、しかも軽い積み木状ブロック
201510 NZ Auc (4).JPG オークランド日本人会:橋本会長(ハッチ)
オークランド日本人会は26年を迎え、新たな役割として「会員の生活サポート」を模索中。
201510 NZ Auc (5).JPG オークランドは今が「春」
201510 NZ Auc (9).JPG こどもニュージーランド代表 佐井さん
妊婦さんからお母さんまで、日本人ママのための子育て情報を発信。子育て座談会も実施。
201510 NZ Auc (7).JPG 
201510 NZ Auc (8).JPG 
子育て座談会が開催されたコミュニティセンター。内部にはカフェやフリースペース、情報コーナー。
201510 NZ Auc (10).JPG オークランドで日本人移民のサポーターとして活躍される西村氏。 日本の「古い風習を逃れてオークランドに来ている日本人」に「日本人らしさを感じる」と。
201510 NZ Auc (11).JPG オークランド大学のROBYN DIXON教授と
教授は、FV(ファミリー・バイオレンス)の子どもへの影響と親教育プログラムの効果について研究されている。
201510 NZ Auc (14).JPG オークランドでソーシャルワーカーとして働く木原さん。民族性や出自に配慮したスピリチュアル・ケアがニュージーランドでは当たり前になっていると。
201510 NZ Auc (15).JPG オークランド大学GOODYEAR SMITH教授と。
教授は子どもの予防接種率の向上のためのプロジェクトに参加されている。
201510 NZ Auc (16).JPG オークランド大学校内のモニュメント
201510 NZ Auc (17).JPG 3歳未満児さんとママたちのおしゃべり会が毎週、開催されている「パーネルコーヒーグループ」。日本人ママのこうしたグループがオークランドでいくつも出来はじめている。
201510 NZ Auc (20).JPG 
201510 NZ Auc (21).JPG ハーフ・ムーン・ベイ近隣のプレイセンター。ママたちにより自主的に運営されている。
201510 NZ Auc (22).JPG 201510 NZ Auc (23).JPG スポーツジムやショッピングセンターに併設された託児所。
201510 NZ Auc (24).JPG 元大学教員の大川夫妻。永住権を取得され、シニアライフをエンジョイされているご様子。
201510 NZ Auc (25).JPG オークランドでシニア向けグループホームの建設をめざす安藤氏。「子どもの人生と私の人生は別」「仲間とともに楽しく」がモットー。
201510 NZ Auc (26).JPG 
201510 NZ Auc (27).JPG 「日本の心を伝える」を教育のモットーとして運営されているオークランド日本語補習学校。オークランド日本人会と日本経済懇談会が設置母体。
201510 NZ Auc (28).JPG 土曜日の午後、友だちと三輪車の二人乗りでめざすのは?
201510 NZ Auc (29).JPG 
201510 NZ Auc (30).JPG 地元のラグビー・クラブハウス。そのとなりでは、今日も試合が。クラブハウスにはチームのユニフォームが並ぶ。
201510 NZ Auc (36).JPG 201510 NZ Auc (39).JPG オークランド市街地で催されたインド系のスペシャルイベント。 近年、中国系とインド系の人々の移民が急増している。インクルージョンのプロセスとして「イベントを通しての理解」は重要かもしれない。マルチカルチュアリズムを標榜する国らしく、イベント補助もなされている。



 

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不妊体験者支援のアプローチ

 2015年10月24日・25日の両日にわたり中部学院大学各務原キャンパスにおいて、人間福祉学会第16回大会が行なわれました。今大会のテーマは「地域の医療・福祉の未来-地域包括ケアシステムの構築を目指して-」でした。
2015 ca060.jpg
私は大会2日目、研究発表を行ないました。発表のテーマは「わが国における不妊治療のユニバーサル化のための条件-Fine(現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会)へのインタビュー調査より-です。この発表の要旨は次のとおりです。
2015 ca061.jpg
また、発表時活用したスライドショーは 20151025Fine.pptx のとおりです。



 

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介護予防と役割

 2015年9月19日(土)~20日(日)の2日間にわたり、久留米大学において日本社会福祉学会第63回秋季大会が開催されました。この大会のテーマは、「社会福祉学は現代社会にどのように貢献してきているのか」で、現代社会と福祉の役割が問われました。
 2015 9 20 jssw mi.jpg 
 大会2日目、私たちは分科会「高齢者保健福祉1」において、「中山間地域における介護予防事業の効果と発展のための焦点-A市における『いきいき健康塾』参加者へのアンケート調査結果より-」を発表しました。 抄録と当日配布資料は
20150920 care .pdf のとおりです。
 高齢者の介護予防は、福祉の面からと保健の面からの両連携によって、そして、当事者と市民の参加によって構成される。そして、そこでは「一人ひとりの役割が重要である」というのが、今回の発表の趣旨になります。
 もう一点、仮説的に提示したのが「保健福祉の専門職による高齢当事者のストレングスの、同家族への橋渡し的役割の重要性」についてです。
 そして私たちの所属した分科会は、概ね「地方における介護予防」をテーマとしており、当事者を排除しない、共生社会の実現に向けた取り組みに焦点があてられた研究が報告されました。


 

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こんな本書いています(12)

 2015年9月、日本子どもNPOセンターから創刊された『子どもNPO白書2015』(エイデル研究所)において、「第Ⅱ部領域別にみた子どもNPO」の「1-1 子どもNPOと保育・療育」の章を担当させていただきました。
2015 book08.jpg
 私は、「小児がんと闘う子どもたちを支援するNPO」や「三世代交流を中山間地ですすめるNPO」、そして「発達障がいの子どもたちとともに生きる父親を支援するNPO」を紹介させていただきました。
 この白書は、子どもの福祉や人権、その支援に詳しい、著名な先生方との共著になります。
 ぜひ、ご一読ください。
 ISBN:978-4-87168-565-8  本体 2,500円


 

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教育の質が評価される

2015年8月22日~23日にかけて、山形県酒田市にある東北公益文科大学において、2015年度日本社会福祉教育学会第11回大会が開催されました。同学会の理事を務め、5年目になる今回、学会指定研究である「教育評価」に関する新たな視点と方法を模索しました。
2015-jsswe11 (8).JPG 会場となった東北公益文科大学
今大会は「福祉専門職養成教育の充実と新たな課題への取り組み」をテーマとしました。
2015-jsswe11 (5).JPG 主催者あいさつをする志水会長
大会1日目は、シンポジウム「学生の教育ニーズに対応したソーシャルワーク演習の教材・方法・教授法の総合的検討」が行なわれました。
2015-jsswe11 (6).JPG シンポジウムの様子
総会を挟んで、自由研究発表が行なわれ、私は「『道徳の教科化』で福祉系高等教育はどのように変わるのか(1)~国が進める政策動向をレビューする~」2015_jsswe11 miyajima 3.pdfを口演しました。
続く2日目は、シンポジウム「実習『前』評価システムの検討とOSCEの試行」が行なわれました。
2015-jsswe11 (7).JPG シンポの様子
北海道・東北地域の社会福祉士養成を進める大学は、実習前評価に早くから取り組み、研究と実践が蓄積されてきました。その成果と課題、今後の展望を共有しました。今後、実習生の「できるを保障する」しくみとして、広く活用されることが期待されています。

2015-jsswe11 (2).JPG JR酒田駅前
2015-jsswe11 (1).JPG 酒田市のシンボル
2015-jsswe11 (4).JPG 日本海側の特徴!?風力発電




 

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不妊経験者の語りの構造

2015年7月18日・19日に日本社会事業大学で開催された第32回日本ソーシャルワーク学会大会において、「高度生殖医療で子を得られなかった在留邦人女性の語りの構造」と題して、自由研究発表の場で口演を行ないました。
2015 sw001.jpg 
抄録集に掲載したレジュメと当日配布資料は 20150720 ART miyajima.pdf のとおりです。
不妊経験者への支援は、国境を越えた問題をはらんでおり、国際協力による協働が求められている課題です。


 

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どこまで進む!?生殖医療

2015年4月26日~29日にかけて、横浜・国際会議場においてIFFS/JSRM国際会議が開催されました。会のテーマは、「生殖医療における新しい卓見と革新-アジアから世界へ-」です。
2015 iffs jsrm.jpg 
 昨年の大会では「生殖医療とがん治療」が大きなテーマでしたが、今年はスウェーデンにおける「子宮移植と生児獲得」がトピックとして議論され、日本においても研究が進み、当事者も望みをかけているという情報提供がなされました。この議論においても、「子どもの福祉」は、議論の焦点の1つであり、生存していない当事者である生まれてくる子どもの福祉をどのように擁護していくのか、倫理的法的社会的な議論が必要となっています。
 また、JSRM(日本生殖医学会)においては、今大会が60回記念大会であり、学会理事長の吉村教授から「不妊治療から生殖医療へのパラダイムシフト」が講演されました。吉村教授の議論は、わが国における生殖医療の60年の変遷を、その時々のトピックを交えて、とても分かりやすく紹介するものでした。吉村教授の言葉を借りれば、「不妊治療は『自然の生殖の再現』であったが、生殖医療は『生殖の可能性の創造』を担っている」ということです。たしかに「体外受精」「顕微授精」「代理母」「凍結保存」「着床前診断」「子宮移植」など、医の技術のすさまじい進展がありました。そして、それは「生殖グローバリズム」を社会化しました。さらに自分たちの世代だけでは完結しない「リスク・ファクター」も生み出しました。生殖医療は今、「生殖長期予後」を丹念に記録化していこうとしています。
私の科研費による研究も、この世の中に多く生み出された生殖医療により生まれた子どもが、今及び将来にわたり、排除されることのない社会を構築していくための研究です。変化のスピードに驚いている暇はなく、「子どもの幸せ」そして「新しい家族の幸せ」を追求していかなければなりません。
20150426 JSRM (2).JPG 会場に展示された学会60年のあゆみ
20150426 JSRM (1).JPG 生殖医療の最新設備が並ぶ(顕微授精機器)
20150426 JSRM (3).JPG 世界各地から寄せられたポスターの一部
20150426 JSRM (5).JPGのサムネール画像 ベスト・プレゼン賞の授与式
20150426 JSRM (4).JPG ウェルカム・レセプションの開会式
この国際会議の前日には「家族を創る~Building a family」と題するパネルディスカッションが東京都内で開催されました。東京医科大学病院の久慈教授が主催するこのイベントには、AIDで生まれた方や親の会、養子縁組を50年にわたり支えてきた協会の関係者などが集いました。また、ニュージーランドのケン・ダニエルズ教授も来日され、日本における「出自を知る権利」の保障のあり方について議論がなされました。
今後、自民党PTが法案化を進めている生殖医療法がどのような形に結実するのか、それに対して関係者がどのような姿勢で臨むのか、そうした議論もなされました。

私は「日本型ソーシャルワーカー」として、日本の社会福祉やソーシャルワークは、「法整備」によって前進する性質を踏まえ、「法整備の必要性」を訴えました。



 

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ニュージーランドの生殖医療福祉施策研究

日本社会福祉学会中部部会が毎年1回発刊する『中部社会福祉学研究』第6号(2015.3.)に「ニュージーランドの生殖医療福祉施策に関する研究」を発表しました。
この研究の全文は20150421 nz art.pdfのとおりです。
なお、この研究はJSPS科研費23530773の助成を受けておこなっあ研究の成果の一部です。

 

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子ども家庭福祉論のルーブリック

日本社会福祉教育学会で2年間にわたり研究してきた「社会福祉士養成課程における科目ごとのルーブリック」作成研究の成果を学会機関誌No12に掲載しました。
私は同学会の理事として「社会福祉士養成課程における科目『児童や家庭に対する支援と児童・課程福祉制度』のルーブリック」を執筆しました。
その全文は20150421 ru.pdf のとおりです。



 

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ニュージーランドのソーシャルワーカーの「品質保証」制度

日本社会福祉教育学会が発行する学会機関誌『日本社会福祉教育学会誌』No.12に「ニュージーランドにおけるソーシャルワーカーの『品質保証制度』に関する調査報告」を発表しました。
全文は20150421 nz swr.pdfのとおりです。
なお、この研究はJSPS科研費23530773の助成を受けて行った研究成果の一部です。



 

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ベトナムのNGO、サポートボランティア研究

 2015年4月18日(土)、日本福祉大学東海キャンパスで開催された、2015年度日本社会福祉学会中部部会研究例会において「国際NGOサポートボランティアの『志向』に関する考察~ベトナム・FFSCボランティアへのインタビュー調査より~」を口頭発表しました。
 具体的な内容は20150418 ingo miyajima .pdf のとおりです。
 この研究は、一つの事例を通して、理論を構築しようとするものであり、「ボランティア活動は人間固有の活動である」という仮説を実証できないかという目的を持って取り組んでいるものです。経験知によって人は動機付けられ、関係性においてボランティアを実践するのだとすると、「高度な人工知能」を有する「学習するロボット」でも、ボランティアをすることができることになります。ほんとらしい、不確かな話ではないかなと思います。さて、今後、どのように取り組んでいけばよいのか、ディスカッションできればと考えています。



 

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文化の尊重=長期収容型施設の廃止

 2015年3月6日(金)の午後、CHCHのコミュニティセンターの会議室をお借りし、子どもの長期収容型施設の廃止に尽力された "Mike Doolan"氏にインタビューを行いました。マイク氏は現在、現職を引退されていますが、ソーシャルワーク・コンサルタントとして活動されています。
 201503 dis.JPG マイク氏と
 ニュージーランドでは、1985年に25施設で1000名程の子どもたちが長期間収容されていましたが、2015年現在、6施設で160名程度のみとなり、しかも3ヶ月を収容上限としています。具体的な種別を見ると3つの施設が「非行」を、そして残りが「治療」をターゲットとしています。日本のように「虐待」される子どもの保護を目的としたような施設はないのです。
 長期収容型施設を廃止していく出発点は「マオリの文化の尊重」であり、収容施設の子どもの7割以上が「マオリ族」であったこと、そして「世界の潮流」が「収容からホスター(里親)へ」であったからだといわれました。そして「マオリの文化の尊重」から生まれた支援方法が、日本でも紹介されている「ファミリー・グループ・カンファレンス」だということでした。
 詳細な報告は、別の機会とします。

 

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NZの不妊クリニック

 2015年3月3日(火)の午後、ニュージーランド全国でクリニックを持つ"FERTILITY associates"を訪問しました。このクリニックは高度な「不妊治療」を行うクリニックであり、体外受精はもちろん、ICSI(顕微授精)や凍結胚保存も行っています。そして専属の不妊カウンセラーもおり、充実した生殖医療を提供しています。院内を案内してくれたのはDr.ミッシェルでした。
201503 hosp (4).JPGのサムネール画像 ドクターの問診室
201503 hosp (5).JPG 腹部エコー
201503 hosp (6).JPG 201503 hosp (8).JPG 凍結保存器とその内部
201503 hosp (7).JPG 研究室
 今回の訪問調査では、私がこれまでに研究者へのインタビュー、ウェリントンの健康省や生殖医療倫理委員会への訪問を行ってきたこと、その一環で実際のクリニックを訪問していることを事前に伝え、了解を得たうえで撮影とインタビューを行っています。
 調査の内容については、関連学会等で発表したうえで、別に公表する予定です。

 

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NZで異文化交流

 2015年2月23日(月)~3月8日(日)まで、ニュージーランドを訪問し、ソーシャル・インクルージョンの理念の具現化の姿やソーシャル・コヘージョンへの道を調査しました。
 今回は「マオリの文化」と「日本の文化」がイベントの形で大きく取り上げられ、その知に根付いている様子を紹介します。
 2年に1度、全国のマオリ族が一堂に会し、自分たちのグループの伝統であるHAKAを披露しあうイベントが開催されます。2015年はCHCHのハーグリー公園で開催されました。
201503 maori (6).JPG マオリの人びとの集会場「マラエ」を舞台に
イベントは3月5日~8日の4日間。会場には連日数千人の来場者があったようです。
201503 maori (7).JPG 201503 maori (3).JPG 201503 maori (4).JPG
季節は「夏の終わり」。ステージも客席も「熱気」に包まれていました。
また、イベント会場だけでなく、街のあちらこちらにも「マオリ」のシンボルはあふれているのがニュージーランドらしさといえるでしょう。
201503 maori (2).JPG 201503 maori (1).JPG 市街地の公園には欠かさず
201503 maori (8).JPG 201503 maori (9).JPG マオリ文化を継承する高校にも
さて、
日本文化を伝えるイベントは、日本人会が主催し、2015年で4回目となる「ジャパンデー」。
201503 chch (3).JPG 
201503 chch (4).JPG 201503 chch (5).JPG 昨年は「嵐のような日」となったイベントも、今年は「暑い!」一日になりました。そして、人でも2倍の「2万人」とか。さらに「若者たち」が多く参加しているのが印象的でした。私はこれまで日本人会の役割についてレポートしてきましたが、今回は日本人会に所属し、かつ、イベントに出店し、日本人コミュニティーに対して様々な情報を発信している方にインタビューを行いました。
 『KIWI TIME』編集長&社長:和美さん
グラフィックデザイナーである和美さんは、『KIWI TIME』という情報誌を毎月、日本語で発行され、日本にも発信されています。目標は「より多くの日本人にクライストチャーチに来て欲しい!」。一児のママとして忙しい子育ての中、日本人コミュニティを盛り上げていこうとされていました。






 

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ニュージーランドの子育て支援を調査

 2015年2月23日(月)~28日(土)まで、ニュージーランド・ダニーデンを訪問しました。
201502 du (3).JPG ダニーデンのシンボル:第1教会
201502 du (4).JPG 駅舎内に博物館があるダニーデン・ステーション
 ニュージーランドへの訪問はこれで5回目になります。震災で大きなダメージを受けたクライストチャーチを中心に、ウェリントン、オークランド、ダニーデンなど主要な都市でヒアリングを行っています。
 ニュージーランドを調査する意義は、①世界における子ども家庭福祉をリードしてきた国であること、②人口450万人という小さな国であること、③マオリ族をはじめ多文化共生社会をめざすことを国是としていること、そして何よりも「ご縁」があったこと、をあげることができると思います。
 「ご縁」の中には、生殖補助医療における「出自を知る権利」に関する世界的に著名な研究者であるケン・ダニエル教授とのご縁も含まれます。
 さて、今回の調査はまずオタゴ大学を訪問しました。
201502 du (8).JPG 19世紀からそびえ立つオタゴ大学時計塔
 オタゴ大学子ども問題研究センターにおける研究の成果を社会学部で子どもソーシャルワークを専門とされているニコラ・アットゥール教授からヒアリングしました。
201502 du (6).JPG ヒアリングに応えて頂いたニコラ教授
 ニコラ教授にはニュージーランドが子どもの収容型施設を世界的にも早い時期になくすことができた背景を中心にお尋ねしました。
 子どもの施設だけではなく、障がい者の収容型施設も廃止されているニュージーランドの、障害者の地域生活支援の実際を聴取すすため、公的支援組織であるCCTを訪問しました。
201502 du (5).JPG CCTの事務所にて
 CCTではCEOのバーニーさんをはじめ、部門ごとの管理職であるジャンさん・ジョーさんからお話をうかがうことができました。
 続いてダニーデン病院を訪問しました。ダニーデン病院では子どもと女性の健康部のギレット教授とレンリー教授を訪問しました。
201502 du (7).JPG オタゴ大学附属ダニーデン病院にて
 レンリー教授はニュージーランドの生殖医療における倫理委員会委員を務められたことがあり、委員会の役割と位置づけを中心にお話を伺いました。また、ギレット教授には院内を案内して頂き、ニュージーランドにおけるダニーデン病院の役割を拝聴できました。
 201502 du (1).JPG
201502 du (2).JPG
ダニーデン郊外にあるメンタルヘルスの従来型病棟と社会復帰用ケアハウス。 他にマオリ文化に配慮した相談センターも広大な敷地内に点在している。
オタゴ大学はニュージーランドで初めて医学部ができた大学であり、今でも世界中から留学生や客員教授・研究者がやってくる。人口12万余のダニーデンは「大学と病院」を核とした街。
そうした人びとを受け入れるためには、子育て支援は重要な課題となります。そこでオタゴ大学は附属の保育園を学内に解説しています。
201502 du (10).JPG 201502 du (9).JPG 保育教諭の皆さんと
 ニュージーランドの保育は「自由でのびのび」が基本で、子どもたちが「飽きて疲れてやめるまで」「やりたいことを」尊重するということでした。その中でも、親の期待に応える成長と教育に関する記録をしっかりとつけているというところに誇りを持って働かれていました。
201502 du (11).JPG 市街地に立つセント・ポール教会とシティ・ホール
 ダニーデン中心街は、歩いて行けるところに現在の使われている史跡・名所が多くあり、海を見おろす丘からの風が気持ちよい街でした。この時期、9時を過ぎないと暗くならないこともあり、ウォーキング・トラックを行き来する人びとも多いようです。
 郊外には「ペンギン」「シーライオン(あしか)」「アホウドリ」が自然繁殖するオタゴ半島が広がっています。
201502 du 0.JPG ペンギンは森に住んでいる!
 最後に、写真の掲載はできませんが、ダニーデン在住の日本人ママへのインタビューもさせて頂き、「外国で子育てすること」を考える機会ともなりました。

 

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調査報告:韓国のソーシャルワーク・キャリア・支援

 2013年度本学の特別研究助成を得て韓国のソーシャルワーク教育の実際を調査しました。
 調査結果を『人間福祉学会誌』(2014年12月)第14巻第1号(57-62)に報告しました。2014 14 1  (1).jpg 2014 14 1  (2).jpg発表した論文の全文は→2
14 14(1) miyajima ko.pdf





 

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アイデンティティの伝承

 日本社会福祉学会第62回秋季大会が2014年11月29日~30日に、早稲田大学で開催されました。
 今年の大会テーマは「社会福祉は日本の未来をどう描くのか」。
 社会福祉学に隣接しながら、従来まであまり取り上げられてこなかった領域との接点を求めるシンポジウムや「リスク社会」にかかる海外の研究が報告されました。
 2014gu001.jpg 大会プログラムの表紙
 また、特定課題セッションでは「ソーシャルワーク学生養成」「子ども支援」「若者支援」「原発事故」「外国人雇用」など、多様なテーマのセッションが組まれ、多角的な視野から課題提示されました。
 私は大会2日目「国際社会福祉」分科会で司会を務めるとともに、口頭発表を行いました。
 口頭発表のテーマは、「アイデンティティの伝承をめざす教育実践に関する考察-NZ・CHCHの日本語補習校へのヒアリング調査より-」としました。
 当日活用した資料は20141130miyajima.pdfのとおりです。
 全世界に日本人は100万人以上在留しています。この方々のHuman Well-beingの構築もグローバル化が当たり前になった現在、視野に入れておくべき課題だと考えています。


 

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第15回人間福祉学会で「当事者の声」を

 2014年10月25日(土)・26日(日)の2日間にわたり、本学各務原キャンパスで「第15回人間福祉学会2014」が開催されました。今年のテーマは「『生涯健康』を考える」でした。

 私は実行委員として裏方を務めるとともに、2日目の研究発表の時間に「共同研究」を報告しました。
 今回の発表テーマは「難病患者としてのライフストーリーと当事者運動」として、当事者の方が「当事者研究」として発表される内容を吟味し、サポートさせていただきました。
 具体的な内容は次のとおりです。
  2014 hw 1.pdf と 2014 hw 2.pdf
 
 クライエント中心並びにナラティブ・アプローチを行うソーシャルワーカーとしての私にとって、当事者研究は今後ますます重要性を増し、当事者の参画なくしてソーシャルワーク研究は成り立たなくなるのではないだろうかと思わせていただいた経験でした。
 

 

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研究成果公開企画展、無事に終了!!

 2014年9月22日(月)から30日(火)の9日間にわたり、本学「ふれあいコラボ・サロン(3号館1階)」において、特別研究費(2011-2013)成果公開企画展「東アジアのソーシャルワーク教育」2014 e 1.pdf を開催しました。

2014922-30 (2).JPG 2014922-30 (3).JPG
2014922-30 (4).JPG 2014922-30 (5).JPG


 この企画展は、以下により得られた研究成果等を公開したものです。
 共同研究「アジア系留学生に対するソーシャルワーク教育に関する研究」(20112012年度)&共同研究「東アジアにおけるソーシャルワーク教育に関する研究」(2013年度)
 本研究へのご支援とご理解賜りました総合研究センターはじめ、本学関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
 研究表者:人間福祉学部 宮嶋 淳、共同研究者:大友 信勝、川田 誉音、藤園 秀信、ハワード・ケン・ヒガ、片桐 史恵、谷口真由美、平野 華織、坂元 寛美

展示内容:
 Ⅰ.研究の背景と経緯

     1.研究の背景と経緯

 .日本のソーシャルワーク-実践と教育

  1.社会福祉系学生の生活体験・学習活動・生活に関する一考察

  2.わが国の留学生政策からみた社会福祉系大学の課題

  3.社会福祉士養成課程における実習契約と実習指導者の力量の構造に関する考察

  4.産官学連携による福祉・介護人材の「知の循環」教育に関する研究

 .中国のソーシャルワーク-実践と教育

  1.中国のソーシャルワーク高等教育に関する研究-北京・山東・上海の大学へのヒアリング調査より-

  2.沈 潔(日本女子大学)の報告(招待企画の内容のダイジェスト)

 .韓国のソーシャルワーク-実践と教育

  1.韓国の低所得者対策と自殺問題

  2.韓国調査の報告(2014210日~14日)

  3.韓国・梨花女子大学と総合社会福祉館の共有・循環システム

 .ベトナムのソーシャルワーク-実践と教育

  1.吉井美智子(三重大学)の報告(招聘研究会の資料)

  2.ベトナム調査の報告(20142月)

 

 

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ベトナムのNGOを訪問

 2014年9月1日~1週間程度、ベトナムを訪問しました。訪問の目的はベトナムのNGO活動を視察し、日本にいながら同団体の支援をすることができないかを調査するためです。
 私が支援を考えているNGOは、FFSCというストリート・チルドレンを支援する団体です。日本人女性とベトナム人男性により設立されたNGOで、日本からの多くの支援が寄せられています。
 「無料授業」「職業訓練」「養護施設」「ゲストハウス」「ソーシャルワーカー事務所」などを経営しています。今回は、このNGOが経営する「ゲストハウス」を拠点として、ベトナムの子どもたちの今をあわせて視察してきました。
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 ↑ ホーチミン市内の児童遊園地
201409 be (22).JPG 201409 be (23).JPGのサムネール画像
↑ 養護施設で過ごす子どもたちとソーシャルワーカー
201409 be (24).JPG 子どもたちの宿舎
201409 be (20).JPG 施設長であるシスターと私
201409 be (17).JPG お母さんたちの職業訓練
201409 be (14).JPG 201409 be (13).JPG
 ↑  「無料授業」に通う貧しい子どもの家 ↓
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  ↓  子どもたちの家を案内してくれた施設長さん
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 私が訪問した日に「無料授業」教室が新学期を迎え、始業式がとりおこなわれました。
 なぜか「来賓席」に他の日本人ボランティアさんたちと一緒に座ることになり、少々緊張しながらも、楽しい時を過ごしました。校長先生のお話や子どもたちの誓いの言葉、練習を積み重ねてきたダンスや組体操が披露されました。
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 201409 be (5).JPG この日は「小さい子どもたち」の始業式


 

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環境都市「水俣」を視察

 2013年10月、「水銀に関する水俣条約」が結ばれたことを記憶にとどめている方は多くはないかもしれません。しかし、「水俣病」を知らない人はいないと思います。
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 1956年に「公式確認」されてから既に60年が過ぎようとしている水銀被害。いまだに全面解決の道筋は見えていないのが現実です。
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 この地で青春時代を送った者として、人かたならぬ思いで約25年ぶりに同地を訪れました。汚染が深刻だった水俣湾は埋め立てられ、広々とした公園とグランド、そして小高い丘に資料館が建設されています。また、天草を望める西側一体はモニュメントが立ち、慰霊碑も献納されています。
 私が訪問したこの日も、学生風のグループが2組、この地を訪れ、熱心に語り部の話を聞きいっていました。
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 私たち人間が自然と、そして動植物と共存・共栄していくという祈りと願いを込めて、慰霊碑にはいつも献花が絶えないようです。
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 まもなく11月22日(土)から30日(日)まで岐阜の市民会館で「水俣・岐阜展」が開催されます。是非皆さん、今の水俣が語るもの、を見に来てください。そして、未来を見つめて考えてください。





 

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第10回日本社会福祉教育学会(鹿児島大会)

 2014年8月23~24日にかけて、鹿児島県霧島において第10回日本社会福祉教育学会が開催されました。私は同学会の理事として前日から現地に入り準備を行いました。
 本学会は2年前から「ソーシャルワーク教育の科目ごとのルーブリックづくり」を研究しており、私は児童福祉論を担当しています。学会初日には、各科目のコーディネーターである理事がシンポジウム形式で進捗状況を報告しました。
20140823 (4).JPG 報告する理事各位
 続いて分散会が開催され、具体的なルーブリック作りを2日間にわた実施しました。
20140823 (3).JPG 作業を進める参加者
 2日目の午前中は、自由研究発表の時間が設けられ、少人数ではありましたが、有意義な実践系の研究発表がなされました。私もニュージーランドのソーシャルワーカー登録制度と質の担保としてのスーパービジョンについてmiyajima20140712.pdf と miyajima20140712 2.pdf のような発表を行いました。
20140823 (2).JPG 口演の様子
最後に2日間にわたる議論の成果を分科会ごとに発表しました。なお、具体的には学会ニュースや研究しにて報告される予定です。
20140823 (1).JPG

 




 

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ソーシャルワーク実践研究

 一般社団法人岐阜県社会福祉士会は、2014年で設立20周年を迎えました。
 岐阜県におけるソーシャルワーク実践と研究を社会福祉士の立場から牽引してきた『ソーシャルワークぎふ』も20号と迎えました。
 20号記念号に前会長として「総説」を、ソーシャルワーク研究者として「特集論文」を執筆しました。
 具体的には次のとおりです。
   20140615 mi 1.pdf (総説)  20140615 mi 2.pdf(特集論文)
 今後は新しい会長のもと、さらなる発展があるものと思います。


 

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岐阜県山県市のまちづくりに関する包括的調査

 岐阜の地域福祉実践・研究ネットワーク(宮嶋=副代表)では、2014~2015年度にかけて「山県市のまちづくりに関する包括的調査~ストレングスの視点によるフィールドワークとヒアリング~」を実施することになりました。

この研究の概要は次のとおりです。

かつて我が国は、農業を中心とした社会であり、「お互い様」といった地域の相互扶助により人々の暮らしは支えられてきた。しかし、戦後の高度成長期の中で、工業化や都市化が進み、地域社会に代わって、行政が福祉サービスとして高齢者や障害者、児童や子育て世帯に対する支援を行うようになり、行政が担う領域は次第に広がった。

 地域社会の変容や住民意識の変化が進む一方で、終戦後のベビーブームに生まれた世代が退職年齢に達し、職域を生活の中心としていた多くの人々が新たに地域の一員として入ってくる。こうした人々を始めとして、住民が地域での活動を通じて自己実現をしたいというニーズは高まってきている。

研究の目的は,地域に暮らすすべての人々を対象とし、地方都市であり農山村地域のコミュニティーにおける実践を紹介し、普遍化可能な実践モデルを明らかにすることである。「コミュニティーの主体的な協働と協創」と「対象コミュニティー別の暮らしのサポート実践」という両側面から、コミュニティーにおける身近な生活課題に対応する、新しいコミュニティーでの子育て支援や支え合いを進めるための「未来志向型地域ケアシステムのあり方」を検討する

この研究は、多の共同研究者と地元の皆様の協力があって成り立つものです。協力各位に熱く御礼申し上げます。
 また、夏休みを利用して私のゼミの学生たちもフィールドワークに参加しました。学生たちの学びの姿勢が向上すればと考えています。

 

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不妊治療支援事業と福祉

 2004年度から始まっている「不妊に悩む方への特定治療支援事業」が、2013年度中に厚生労働省が設置した検討会を経て、見直されました。見直された内容は、周知のとおり「利用回数」と「年齢制限」に話題が集中しています。
 そうした中で、私は福祉の観点から、この支援事業がすべての人々に行き渡るための方策や相談に応じる専門家の育成の視点について検討しました。
 2014 book com030.jpg
 研究成果は本学研究紀要(上記の写真)に掲載されましたので、紹介します。
なお、研究論文の全文は
20140603085013.pdf のとおりです。
 この研究は、平成23~25年度科学研究費助成事業(基盤研究(C))、課題番号23530773により行った研究の一部です。

 

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ニュージーランドから「いじめ」対策を学ぶ

 2011年から3ヵ年にわたり実施してきたニュージーランド研究。多くの示唆と研究素材を得ながら、十分に咀嚼し、理論的な成熟を行えていないことに歯がゆさを感じています。
 しかしながら、この度、日本社会福祉学会中部ブロックが発行している『中部社会福祉学研究』Vol.5に、投稿論文が採択されましたので、紹介します。
 テーマは、「いじめ」当事者のソーシャル・インクルージョンに関する考察-ニュージーランドの学校・地域・スクールソーシャルワークからの示唆-20140512 NZ b.pdfです。ご協力いただいた皆様に、深く感謝申し上げます。こうした示唆から日本の学校風土が改善できるヒントが得られればと考えています。


 

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留学生政策と社会福祉教育

 私たちの大学も、中国からの留学生を迎え入れて、ソーシャルワーク教育を行っています。このことを契機に、2011年4月から2年間にわたり、学内でプロジェクトチームを組織し、留学生に対する効果的なソーシャルワーク教育を展開するための方策を研究してきました。
 その第1段はすでに2012年度中に、中国のソーシャルワークの現状と課題を調査し、報告いたしました。その関連で今回、わが国の留学生政策全般について文献レビューし、私たち社会福祉教育を行うものとして、いかなる配慮や思慮のもと、留学生を迎え入れ、教育していくべきかを問題提起として取りまとめました。
 2014-4 book005.jpg 論文が掲載された学会誌
 この学会誌に掲載された論文は、
201403 ej m.pdf のとおりです。
 日本社会福祉教育学会は、創設10年弱・250名程度を会員とする、社会福祉士養成を中心に、専門職の養成・教育を学会の中心的研究テーマとしている学会です。小さいながらも懸命に、わが国の未来のため、すべての人々の幸福のため、如何に専門職が学び、成長するのかを探求しています。是非、ご活用ください。



 

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生殖医療福祉の確立をめざして

 2014年度日本社会福祉学会中部ブロック研究例会が、4月19日(土)、名古屋市内において開催されました。
 午前中の自由研究発表において、私は「ニュージーランドにおける生殖医療福祉の具現化への取り組み」と題して、口頭発表を行いました。
20140419 1.JPG  
 この発表は、2011年度から3ヵ年で行った「JSPS科研費23530773」による研究成果の一部です。
 発表に活用したレジュメはART20140419.pdfのとおりです。
 本研究は、本年度にも継続していきます。関心のある方、是非、ご連絡ください。
 E-mail miyaji@chubu-gu.ac.jp



 

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こんな本書いています(11)

 学生時代に始まるボランティア活動も数えてみれば、30年を超えました。
 その中で、水俣病やひまわり号と出会い、海外ワークショップを知り、災害支援ボランティアに参加しました。そして、地域の社会福祉協議会でコーディネーターを務め、現在、大学で「ボランティア論」を担当するに至っています。
 ボランティア活動とは、他者との間でケアし合うことにより達成できる自己実現である。
 これが私の到達点であり、本書の主張です。
 その意味で、私のボランティア活動の集大成と位置づけて出版しました。
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目次:
第1章 いのち・くらし・人生
第2章 自己実現をサポートする
第3章 ソーシャル・ケア・ワークの展開
ISBN: 978-4-906827-00-8 (本体:2,800円)

 

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こんな本書いています(10)

 2008年10月に出版した初版を大幅に書き換えた『社会福祉士実習指導者テキスト第2版』を中央法規出版から出版しました(共著)。
 この本は、社会福祉士養成課程における現場実習(4週間)を如何に組み立てるのか、どのような配慮をしていくのか、どう学生を指導していくのか、などを現場の実習を指導する社会福祉士の皆さんに読んでいただく、「実習指導者講習会のテキスト」として広く普及しているものです。
 今回の主な改訂点は、①実習受入マニュアルの見直し、②実習プログラム例の改訂、③スーパービジョン事例の追加、となっています。
2014 book004.jpg
目次
第1章 実習指導者概論
第2章 実習マネジメント論
第3章 実習プログラミング論
第4章 実習スーパービジョン論
資料
ISBN 978-4-8058-3989-8 (本体=2,400円) 

 

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こんな本書いています(9)

 2008年に立ち上げた「岐阜県スクールソーシャルワーク研究所」の取り組み成果をまとめたテキスト『スクールソーシャルワーク論』を、角川学芸出版より出版しました(2014.3.25.)。
 岐阜県でも2014年度から県教育委員会がスクールソーシャルワーカーと同スーパーバイザーを配置して、子どもたちの4大問題への対応に乗り出します。私たちの取り組みが問題解決の一助になればと考えています。
2014 book002.jpg

目次
第1章 子どもたちの今
第2章 スクールソーシャルワークとは何か
第3章 学校とは何か
第4章 スクールソーシャルワークの実際
ISBN:978-4-04-621144-6 (本体2,500円)

 

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こんな本書いています(8)

 2014年2月、久美出版より『子ども・子育て概論』を出版しました。
 子ども・子育て支援法の制定を背景に、子どもたちの今を、発達・健康・社会現象並びに権利擁護の観点から整理しました。新学期、児童福祉論のテキストとして活用します。
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目次
第1章 子どもの成長・発達と健康のサポート
第2章 よくかかる病気やよく起こる事故とそのサポート
第3章 子どもを取り巻く環境
第4章 子どもの育ちと権利擁護
ISBN:978-4-86189-223-3 (本体:1,500円)

 

 

 

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NZの子育て-プレイセンター&グループ

 ニュージーランドのダニーデンが発祥といわれる「プレイセンター」とプレイグループを訪問しました。
 プレイセンターとは、第3の幼児教育・保育の場といえるかもしれません。日本でも10数箇所で事業が展開されています。そこに「先生」はおらず、親がみなで子育てする、親が学びあう、というところに特徴があります。もちろん、行政の公認で、財源的な担保もあります。「センター」は就学前児童が、グループはおおむね3歳未満児さんが参加しています。
201403 codomo.JPG 親と子が楽しめる空間が広がるZOO
201403 codomo (1).JPG 爬虫類も愉快な仲間に
201403 codomo (2).JPG 
201403 codomo (3).JPG ウェリントンのプレイセンター(1)
201403 codomo (4).JPG 同上
201403 codomo (5).JPG 概観
201403 codomo (6).JPG 日本人によるプレイグループ
201403 codomo (7).JPG 縄跳び遊び
201403 codomo (8).JPG 今日は避難訓練も

 

 

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NZ大震災の復興は今!

 ご存知のとおり、カンタベリー大震災から早くも3年です。震災からの復興は、なかなか時間のかかるものだと感じます。今回は物理的な風景しか紹介できませんが、人々の暮らしにまつわる心情は、はかり知ることができません。
201403 NZ eq.JPG CHCHの中心部(1)
201403 NZ eq (1).JPG CHCHの中心部(2)
201403 NZ eq (2).JPG CHCHのシンボル:大聖堂
201403 NZ eq (3).JPG 雨水に沈むCHCH
201403 NZ eq (4).JPG 閉店したままのデパート
201403 NZ eq (5).JPG 復興のシンボル:紙造りの教会
201403 NZ eq (7).JPG 教会内部
201403 NZ eq (8).JPG CHCH郊外で見かけた重機
201403 NZ eq (9).JPG トラッキング(遊歩道)の全面開通はいつ?

 

 

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NZでのアイデンティティーの醸成

 2014年度で3回目になるカンタベリー・ジャパンディ。今年は日程の調整が付かず、参加できませんでしたが、昨年度、お知り合いになった皆さんのところを訪問しました。
 カンタベリーに居住する日本人は、約3千人といわれています。日本人としてのアイデンティティーを保持し、いずれは日本に帰ろうと考えておいでになる人々と、現地のキウイ(ニュージーランド人をそのように呼びます)と結婚し、子育ての中で子どもに日本のよさを伝えようとする人々、さらには日本人のコミュニティーを形成し、現地のコミュニティーの中にインクルーシブしていこうとしている人々。さまざまな立場、考え方の人々にお会いすることができました。
 この訪問を気に、「日本人移民の皆さんのHuman well-being」の研究を始めていこうと考えています。
201403 NZ (7).JPGのサムネール画像 カンタベリー日本語補習校の古川校長と
201403 NZ (8).JPG 補習校の先生方のミーティング
201403 NZ (9).JPG カンタベリー日本人会の萱場会長
201403 NZ (10).JPG クイーンズタウン近郊のアロータウンにある中国人移民地
201403 NZ (11).JPG 同上。今は文化財として保存されている

 

 

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NZの生殖医療福祉を調査

 2014年2月24日(月)~3月6日(木)の期間、ニュージーランドを訪問し、同国における生殖医療福祉に関する法律とその背景並びに運用について調査を行いました。
 この調査は、平成23年度~平成25年度の3ヶ年間で科学研究費補助金を得て行っているものです。
 ニュージーランド調査の報告は、同3ヶ年度間にわたり、日本生殖医学会で口頭発表しているほか、2014年4月19日に日本福祉大学名古屋キャンパスで開催される日本社会福祉学会中部ブロック春の研究集会で口頭発表し、その後、論文に仕上げる予定です。
201403 NZ.JPG NZ健康省ACARTの皆さんと
201403 NZ (1).JPG ビクトリア大学法学部Bill Atokin教授の研究室にて
201403 NZ (2).JPG 児童福祉に詳しいRobert Ludbrook弁護士
201403 NZ (3).JPG ビクトリア大学法学部
201403 NZ (4).JPG カンタベリー大学のken DDaniels教授の自宅にて
201403 NZ (5).JPG カンタベリー大学図書館ホール
201403 NZ (6).JPG カンタベリー大学図書館の概観


 

 

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韓国のソーシャルワーク-実践と教育

 2014年2月10日(月)~14日(金)に、韓国・ソウルを訪問し、大学並びにソーシャルワークの実践現場のヒアリング調査を行いました。この調査は、本学特別研究費による現地調査で、ソウル・サイバー大学の李助教授の紹介により、韓国におけるソーシャルワーク教育を提供している高等教育機関が、いかなるサービスラーニングを通して地域の福祉に貢献しているのかをテーマとし、現地を調査することにしました。
 
研究テーマ:東アジアにおけるソーシャルワーク教育に関する研究
 
代表:人間福祉学部 宮嶋
 韓国における社会福祉館の研究は、その実践に関するものはCinii検索においても散見され、一定の研究蓄積があります。しかし、高等教育機関における教育がいかに有用・有効に実践現場に生かされているのか、人材養成との関係からみた視点での研究は稀です。この観点から今回、高等教育機関が積極的に関わっている社会福祉館と精神障害者クラブハウスに焦点をあて、高等教育機関と福祉現場の双方に対して、ヒアリング調査と観察法を用いた調査を行うことにしたものです。
201402 kor.JPG インタビューに応えて頂けた高齢者総合施設の施設長様
201402 kor (1).JPG 児童センターの職員さんと私たち
201402 kor (2).JPG Soongsil University の Junsoo Hur 教授と
201402 kor (3).JPG EWHA 女子大の In Young Han 教授と
201402 kor (4).JPG EWHA 女子大が経営するCommunity Welfare Center (社会福祉館) の職員さん。日本への留学経験があり、流暢な日本語でプレゼン頂いた。
201402 kor (5).JPG 社会福祉館の正面にて
201402 kor (7).JPG 精神障害者のクラブハウスの入り口で
201402 kor (6).JPGのサムネール画像  就労状況の改善を示すプレゼン
201402 kor (8).JPG ヒアリング調査の様子。韓国におけるソーシャルワーク教育が大学院レベルで展開されている状況を確認。

 

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教育評価の実態把握

日本社会福祉教育学会の会員の皆様

学会指定研究「教育評価研究会」の代表・宮嶋です。以下に掲載しました要領で、標記の調査を行いますので、ご協力方、よろしくお願いします。 

前略 いつもたいへんおせわになります。

 ご存知のとおり本学会指定研究「教育評価研究会」は、研究期間:2013年度~2015年度の3か年間で、研究を進めています。研究の進捗状況は本会NL第20号で報告しているところです。

 この度、本研究会の主題を会員の皆様のニーズに即して確定させていくため、本調査を実施させていただくこととなりました。

 是非とも _20140131 k h a_.pdfをご記入の上、FAX又は郵送、あるいはE-mailに添付して担当理事までご返信くださいますよう、お願いいたします。

 

1、回答目安日 :2014年2月10日

2、回答提出先 :担当理事 宮嶋(中部学院大学)

  501-3993 岐阜県関市桐ヶ丘2丁目1番地
E-mailmiyaji@chubu-gu.ac.jp
F
AXTEL0575-24-9384

以上

 

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AID当事者支援のためのソーシャルワーク

 2013年11月15日~16日にかけて神戸国際会議場等で開催された第58回日本生殖医学会学術講演会・総会に参加し、研究発表を行いました。
 同学術総会は、「生殖医療の未来を見据えて」を総合テーマとして、延べ3,000人以上の関係者が集いました。
 今回、私が注目したのは初日に行われた特別講演「体外受精から発生医学へ」(演者:森崇英京大名誉教授)と2日目の特別講演「当事者の語りが教える第三者が関わる生殖技術と養子縁組~社会学の立場から」(演者:白井千晶)です。とりわけ、白井氏は「今後の課題として、親子関係の再構築がある」と語られ、私たち福祉関係者が主張してきた観点と近似する指摘があったことです。
 私は、16日の15時からのセッションで発表を行いました。会場には約150名の関係者がおいでになりました。演題「AID当事者に対する『修復的対話アプローチ』による『社会的虐待』からの解放に関する理論的考察」と、生殖医療関係者の方々からすると、やや距離のある内容だったかもしれません。しかし、上記にみるように、白井氏は社会学の立場から、そして私は社会福祉学(ソーシャルワーク)の立場からですので、段々と生殖医療も社会化してきているのではないかと「近未来」を思い描いています。
 活用したスライドショーは o-256miyajima20131116.pptのとおりです。

 

 

 

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岐阜で全国研修会、スクールソーシャルワーク

 20131026日(土)~ 27(日)の2間にわたり、岐阜県多治見市にある生涯学習センター・図書館において、私が理事を務める特定非営利活動法人日本スクールソーシャルワーク協会(http://www.sswaj.org)主催後援として 岐阜県教育委員会、多治見市、岐阜県社会福祉士会)の秋季全国研修会が開催されました。

2013 SSWaj 1.JPG 挨拶する長会長
 この研修会のテーマは、「子どもの権利擁護施策とスクールソーシャルワーク-
子どもの声をエビデンスに、私たちができること-」であり、研究者・実践者・当事者が約50名集まりました。具体的には、次の4つのことをテーマとし、「子どもの最善の利益」のために私たちにできることを考えあいました。

1.「子どもの権利擁護施策の全国的動向」

子どもの権利擁護条例を制定している地域の取り組みについて、全国の動向を踏まえて、到達点と展望をお話いただく。子どもの貧困対策法の地域での運用についてもふれてもらう。

2.「市町村の子どもの権利擁護施策の具体例」

長野県・松本市や多治見市を例にとり、具体的な取り組みを紹介してもらい、子どもの権利擁護のためのアイディアを共有する。

3.「子どもの声は、権利擁護施策に届いているのか」

共有したアイディアを、子どもの参画の視点から点検し、子どもを主体とした取り組みを、広く地域に普及していくための、地域の力を考える。

4.「これから私たちは、何をどのように捉え、実践していくのか」

子どもの権利擁護をすすめる地域力(ソーシャル・キャピタル)の一つとしての、スクールソーシャルワークについて意見交換する。

上記の1については、

 講演「子どもの権利擁護施策の全国的動向」
 
講師:喜多 明人さん(早稲田大学)

2013 SSWa0j 2.JPG 講演される喜多先生

2について

シンポジウム「市町村の子どもの権利擁護施策の具体例」
 
シンポジスト1:丹羽 純子さん(多治見市くらし人権課)
 シンポジスト2:香西 崇さん (松本市役所)
 シンポジスト3:内田宏明さん (長野県子どもの育ちを支えるしくみを考える委員会委員)
 
コーディネーター :内田宏明さん(日本社会事業大学)

2013 SSWaj 3.JPG シンポジウムの様子
3について

事例討議「子どもの声は、権利擁護施策に届いているのか」
 パネリスト1:内田宏明さん(日本社会事業大学)
 パネリスト2:丸山 綾さん(多治見市スクールソーシャルワーカー)
 パネリスト3:武笠正治さん(多治見市コミュニティスクール委員)
 コメンテーター :樋下田邦子さん(岐阜経済大学)

2013 SSWaj 5.JPG パネラーの皆さん
4について

 グループ討議「これから私たちは、何をどのように捉え、実践していくのか」

2013 SSWaj 6.JPG  2013 SSWaj 7.JPG グループ討議とまとめの発表
最後に地元を代表して、岐阜県においてスクールソーシャルワークのネットワークを広げ、実践を深めていきたいと宣言し、2日間の研修会を終了しました。
 
2013 SSWaj 4.JPG 司会・進行役を担う
 台風の接近を心配しましたが、ほぼ影響なく無事に終了できました。
 子どもたちの未来を守る取り組みは、ここからリ・スタートです。全国とつながっているこの活動に興味・関心を抱いていただければと存じます。

 

 

 

 

 

 

 

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IFCO2013大阪世界大会

 2013913()16()、大阪国際交流センターにおいて、IFCO世界大会がメインテーマ:家庭養護の推進に向けて協働しよう!により、公益財団法人全国里親会の主催で開催されました。

ifco 2013 oo.JPG  大会の様子

初日の午後、ボブ・ルイスによる特別講演「まず、子どもの声を」では、「ビデオ・プロジェクト」という手法が紹介されました。このプロジェクトは、若者が自分自身で取り組みをコントロールし、自分で進めるものでした。若者自身が簡易なビデオ・カメラを使用し、段階的なプロジェクト・プロトコールに従い、癒しにフォーカスしていきます。カメラを使用することにより、内省的、個人的なコミュニケーションを促すことを期待するものです。

ボブは、「彼らが犯した過ち」で援助記録を作成しているが、そこでは一人の子どもについての「完全な開示(記録)」はなく、否定的な開示(記録)となり、子どもたちを弱者に仕立て上げることにつながっていると分析しています。ビデオ・プロジェクトとは「子どもたちが主体的に語る物語を、子どもたちが主役となって作品に仕上げていく」取り組みです。養護の中にいる彼らのペースで記録を作成していくビデオ・プロジェクトの手法は、ソーシャルワーカーが、普段の訪問の際に、決まった業務の一環としてプロトコールと一定の質問をすることにより、その若者の全体像を感じ、若者が自身のストーリーを語ることを力づけ、生涯にわたる関係を取り戻し、新たにする手伝いをするというものです。子の手法は、どの子にも自分の声を聴いてもらうことができるし、できる限りすべてのソーシャルワーカーが彼らの声を聞き、記録することに役立つ。つまり、彼らを尊重すること、彼らにペースを委ねること意外に、複雑な技術・専門性、高額な費用は必要ないからだという。

2013 ifco001.jpg 
 私はナラティブ・アプローチを標榜するソーシャルワーカーとして、彼らの「声」を記録することを大切にしてきています。「声」を記録する、その延長線上に「画像」を取り入れるという手法があり、彼らのオルタナティブ・ストーリーがビデオ・プロジェクトで描き出されていると感じました。

今、日本の社会的養護は大きく転換しようとしています。このIFCOの取り組みは、世界の潮流であり、IFCOの実践は10年後の日本の姿を映し出す鏡であってほしいと思いました。

施設養護の中にいる彼らの物語は「誰も僕を欲しがらない。」「何故、誰も僕たちを欲しがらないの?」というものであり、この物語をIFCOに集った人々は変えようとしています。
ifco 2013 oo (1).JPG分科会の様子
 子どもたちを支え、家庭的養護を選択し、里親のもとで子どもたちを育てるというベターな方法を選択していくためには、時間も人手もかかり、ノウハウの蓄積が求められます。そして、里子と里親を支援するソーシャルワーカーが非常に重要になってきます。
 ボブはは次のように結んでいました。
 私たち(里親=foster careの関係者)の約束。子どもや若者の現実の問題は、養護の中にどのくらい長く留まるのか、また、どのような事情で入ってきたかにかかわらず、すべての子どもたちにとって緊急を要する解決すべき課題である。私たちの共通のゴールは、「変わらない関係」を「安全」「安心」と同様に提供し、そういう場を得たと、子どもたちに理解されることである。養護の中にいる子どもは誰でも、養護の中に置かれるべきではないし、若者の文化を保護することで、安心・安全を保障することが大切である。そして「満齢解除(措置期間の最高年齢に達した子どもを、出口の保障なく措置解除すること)」される子どもを出さないことである。
 
ここでは、彼らの物語を「変わらない関係」の中で「安心・安全」に変えていくことは、将来に希望を見出す力とそれを実現することにつながると考えられています。
 里親等支援者の
基本的な態度として、10代と話すとき、3LT(Love・愛、Listen・聞く、Learn・学ぶ、Teach・教える)を守ることが大切であるとも。
 
里親等やソーシャルワーカーが実践の根拠とする考え方は、次のように整理されました。
     10代と話すことこそ、ベストな実践である
     青年期の成長に期待する
     成功するための強みに働きかける(若者とコミュニティの結びつけ)
     子ども・若者が成長できる資産を活用すること
     再結合の5つの要素(忠誠、喪失、自尊心、振る舞いのコントロール、自己決定)
     哀悼の必要性(他の人からの継続的支援、意味を探す、新しいセルフ・アイデンティテイ、その人のことを覚えていること、痛みや喪失を抱きしめること、現実を認める)
     3-5-7モデル:子どもたちを変わらない関係のために準備させる
3つの課題:明確化、統合、現実化
5つの質問:何、誰、どこ、どのように、いつ
7つの要素:引き付ける、聴く、真実を話す、証明する、安全、戻る、痛みを伴う
 4日間にわたる世界大会の内容を、詳細に報告することはたいへん難しいと思います。そのような中、私が今回の大会で感じたことは、
①日本は今、子どもたちのために変わらなければならない。
②子ども若者に「時間・人・金」がかけられ、「安心・安全・十分な情報を知った上での意思決定」を得られる社会に。
そして
③世界で共通に語られる「子ども・大人・支援者(ソーシャルワーカー)」で思いを分かち合い、協働できる方向に。
ifco 2013 oo (2).JPGのサムネール画像 閉会式~大阪府警音楽隊

ifco 2013 oo (5).JPGのサムネール画像のサムネール画像 閉会式~若者たちからのアピール
ifco 2013 oo (6).JPGのサムネール画像 閉会後のランチ~鶴橋のコリアン・タウン

 

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SW教育の質を保証する取り組み:日本社福教育学会

2013年8月31日から9月1日にかけて、東京都多摩市において、9回目の日本社会福祉教育学会全国大会が開催されました。参加した会員は2日間、全員が寝食・学びを共有し、社会福祉士養成に求められる「ルーブリック」の作成に挑戦しました。
2013fk001.jpg「ルーブリック」作りは、学会大会の2日間を通して行われ、私は「子ども家庭福祉支援」科目を担当しました。
作業の様子 2013 fk (3).JPGのサムネール画像

 大会の締めくくりに、作業結果を発表し合い、引き続き、研究を深化させていくことを誓い合いました。
2013 fk.JPG  2013 fk (4).JPGのサムネール画像 報告会の様子

 これとは別に、通常の学会と同じく、研究発表も行われ、2日目の午前中、口頭発表を行いました。
2013 fk (1).JPG  2013 fk (2).JPG 研究発表の様子
 当日活用した資料は、 20130901 9jfe miyajima.pdf のとおりです。 
 わが国の社会福祉教育分野におけるルーブリック研究は、始まったばかりです。私たちの学会では、次年度に向けて、一定の成果がまとめられるよう研究を進めていく予定です。 

 

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共同研究、日韓のソーシャルワーク教育へ、一歩。

2013年8月22日、済州島からソウルに飛び、ソウル・サイバー大学で高齢者福祉等を担当されている李先生をお尋ねしました。
201308 ssu.JPG 李先生の研究室にて。
ソウルサイバー大学は、アジアのIT教育の連携拠点としても躍進されており、さまざまな最新の設備が整っていました。
201308 ssu (1).JPG  201308 ssu (2).JPG  201308 ssu (3).JPG ネット配信する授業を撮影するスタジオにて。
201308 ssu (6).JPG  201308 ssu (11).JPG 学内は、芸術色にあふれ、美しさが行き届いていました。

李先生には、昨年本校を訪問していただき、共同で「アジアのソーシャルワーク教育」を研究していくことをお約束し、今回の訪問となりました。今後、相互に「教育-実践-研究」の英知を実践的に高めていけたらと確認しあえる機会となりました。

 

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第15回 日・韓健康教育シンポジウム&日本教育医学会大会

2013年8月20日と21日、韓国済州島にある済州大学校において、標記の学会大会が開催されました。
2013 kig.JPG 済州大学校の入り口。遠方の丘のふもとまでキャンパスが広がる。
日本教育医学会では、2年に一度、日韓共同開催の学会大会を開催されており、今年は済州島で開催されたものです。大会テーマは「活力あるライフステージを目指した健康教育」。
このテーマに即したシンポジウムにおける「日本の肥満に関する臨床基準は、妥当であろうか?」という筑波大学の田中喜代次先生の投げかけはとても多くの示唆に富んでいました。私たち福祉の研究者も長く一つのテーマをめぐって、構造的機能的な基準を明確にした研究を進化させていかなければと考えさせられました。
2日目、私は口頭発表を行いました。テーマは、"Suggestion from School Community based Approach in New Zealand Hearing investigation to Multi-professional Team -"としました。具体的な内容は、 20130820 suggestion.ppt のとおりです。
時間を見つけて、済州大学校(大学)を散策してみると、学内に博物館が無料で開放されていました。
2013 kig (3).JPG 2013 kig (5).JPG 2013 kig (2).JPGのサムネール画像  私の興味を引いたのは館内に「在日済州人センター」があり、在日済州人の100年の暮らしを大切にされているところです。両国の人びとのくらしと歴史と文化を蓄積していく取り組みが静かに、休みなく進められていると感じました。

 
 

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NZのSW教育をレポート

 一般社団法人岐阜県社会福祉士会が毎年1回、発行している研究誌『ソーシャルワークぎふ』第19号に研究成果を公表しました。 20130627 cswgifu.pdf
 今号の特集は、2012年度に開催された「ソーシャルワーカー・ディin岐阜」の内容を伝えています。
 また、巻頭言に「期待される力量の共通言語化」と題するエッセイを同会会長として掲載しています。
 本研究誌への投稿は、本会の会員限定になります。会員が執筆筆頭者であれば、非会員の方との共同研究も歓迎しています。毎年2月末日投稿締切りです。
 

 

 

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NZで被災した日本人会の今を論文に

ご存知のとおり、ニュージーランドも地震国です。2011年のクライストチャーチの大地震では、日本人の28名が亡くなっています。
その後、多くの努力により物理的心理的社会的復興が進められています。その一環として、私は現地の日本人会の活動に着目しました。
日本社会福祉学会中部部会の研究誌『中部社会福祉学研究』第4号(2013年3月に論文を掲載しましたので紹介します。
201303chubug.pdf
 私の論文の要旨は、次のとおりです。
 本研究では、被災地邦人が被災後をどのように生き抜こうとしているのかを、日本人会の代表者にインタビュー聴取の方法を用いて調査した。

本研究の目的は、被災地邦人のWell-beingに欠かせない諸要件を明らかにし、日本人会の役割を明確にすることであり、その役割を理論的に説明することである。

その結果、被災地邦人組織の代表者は、災害後の日常生活場面において、会員並びに会員外の日本人のwell-beingに向けて、「公益」と性格づけすることができる、新たな役割を発揮しようとする認識を高めていることが明らかになった。

 

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NZの「学校コミュニティ」づくりを紹介

 2013年4月20日(土)、中部学院大学各務原キャンパスにおいて、日本社会福祉学会中部部会2013年度研究例会が開催されました。
 私は、今年も自由研究報告を行いました。
 報告のテーマは、「『いじめ』加害者のソーシャル・インクルージョンに関する考察-ニュージーランドにおけるヒアリング調査を踏まえて-」としました。
 報告に活用したレジュメは 20130420 g.pdfのとおりです。
 学校が地域に開かれ、学校が社会化し、学校を含むコミュニティが醸成されることにより、人間関係的貧困が解消される可能性が開かれるのではないかと考えます。そのためにもソーシャルワーカー(学校においても、地域においても)が必要であるとつよく信じています。

 

 

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NZのSW実践を調査

2013年3月2日~14日まで、ニュージーランドを訪問し、ニュージーランドのソーシャルワーカーの皆さんを中心に、インタビュー調査を行いました。ここでは概要を報告します。
今回の調査の結果の詳細は、後日、何らかの形で報告する予定です。
japan-day 2013  (38).JPG 第2回ジャパンディのハイライト:若者たちによる和太鼓
japan-day 2013  (28).JPG ジャパンディが開催されたクライストチャーチ市の西にあるリッカートン公園では、毎週日曜日にフリーマーケットが開催される。特設ステージで、「すき焼きソング」を歌う人々。
japanese a j (2).JPG カンタベリー日本人会の事務所。第2回ジャパンディの成功を祝して。
chch 20130306 (8).JPG CHCHの中心街。未だにレッドゾーン(立入禁止地域)が残る。崩壊が心配されるビルの解体作業も続く。
chch 20130306 (27).JPG ビルや瓦礫を取り除いたCHCHの中心街。さら地が点在する。
chch ngo.JPG 住民と政府を結ぶNGO「CERA」の仮設事務所。
wellinton 2013-2 (14).JPG ウェリントンにあるビクトリア大学の日本語コースの授業。ゲストとして参観。
wellinton 2013-2 (18).JPG ウェリントンにある教育省、社会開発省の「いじめ」問題の担当者の皆さんと。
wellinton 2013-2 (27).JPG ウェリントンから車で15分。ポリロア市の青少年ソーシャルワーカーの皆さん。
wellinton 2013-2 (44).JPG ポリロア市のNGO。コミュニティ・ワークを展開する。
wellinton rswb 20130307 (1).JPG ソーシャルワーカーの登録機構のマネージャー。「960時間の実習は、ミニマムだよ。」と強調。
wellioton 20130307 (10).JPG 休日を利用してクルージング。フェリーに併泳するイルカ。
picton 201303 (1).JPG ピクトンの港。
picton 201303 (34).JPG マオリの集会場=マラエ。

 

 

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こんな本書いています(7)

小木美代子監修・日本福祉大学小木ゼミナールOGOB会有志編集委員会編

『私の生き方・コンセプトと福祉・文化・教育((シリーズ)

-全国で活躍する日本福祉大学小木ゼミの仲間たち-』

中部日本教育文化会(定価:2381円+税)

 本書は、小木ゼミナールに集ったOG・OBの有志が、編集委員会を組織し出版した、シリーズ第3弾です。

本書は、「小木理論」を福祉・文化・教育・研究の各方面で、実践あるいは研究した成果を、ふんだんに取り込んだ「小木理論の実践ガイド」となっています。例えば、地域とのつながりの中での子育てや障害を持つ子どもたちの育ち、社会教育や中学生のボランティア活動、ニュージーランドやドイツの共育研究など、国内外の最先端事例を垣間見ることが出来ます。

その意味で、福祉・文化・教育の分野で「子どもの権利を保障することがベース」と確信し、そのような実践を具体化するためのヒントを得たいと考えておられる方々、教師・学生、児童館や学童保育の指導員、子ども関連NPOで奮闘されている方、子育てサークル・子ども会関係者、そして何よりも子育て中の親御さんに是非、読んで頂きたい図書です。 ogi-1.doc

「小木理論」を継承する本シリーズは、6年間で3冊出版されました。シリーズの中では、1970年代から蓄積された小木研究の歴史も紹介されています。是非、この機会にお手にとってご覧ください。

なお、3冊まとめてのご案内は、 ogi-1 (1).docのとおりです。

 

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趙先生、日本の福祉を視察

 人間福祉学会終了後、2012123日~4日、山東女子学院大学の趙先生には、日本に残っていただき、本学の学生との交流や日本の福祉現場の視察を行ってもらいました。 

まず3日(月)の1時限目。

本学に開設されている留学生別科(日本語修得を目的とする、大学入学前教育)を視察いただくとともに、学生たちと意見交換をしてもらいました。
tyo-2012-.JPG 
tyo-2012- (1).JPG

同日2時限目。私の担当する授業、科目「ボランティア活動論Ⅰ」において、事前に学生たちから集めておいた「中国への質問」を、私との対談形式で、趙先生に応えて頂きました。用意した質問以外にも、積極的な学生から質問が出され、有意義な時間を過ごすことができました。
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tyo-2012- (4).JPG 
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 同日昼休み。
tyo-2012-(6)-2.JPG
本学人間福祉学部に中国から留学して来ている学生たちと、学食にて昼食を囲んでもらいました。学生たちとの会食中に、授業後の予定が決まり、私たちはカラオケに繰り出しました。

午後は、福祉現場を視察しました。

tyo-2012- (7).JPG障害者支援施設「いちいの杜ハートフル」にて

tyo-2012- (8).JPG高齢者総合施設「ハートフル」にて 

そして、日本の文化にもふれて頂きました。

tyo-2012-(9).JPG関市の名跡「関善光寺」にて
今後、更に双方の交流研究を発展させていきたいと考えています。
tyo-2012- (6).JPG 本学正門前にて

 

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国際シンポをコーディネート

 2012121日~2日にかけて開催された第13回人間福祉学会の第2日:14:1016:30に国際シンポジウム「アジアのソーシャルワーク教育を展望する-学部卒業時におけるソーシャルワーク実践力を射程に-(The future of the education of the social work in Asia- How to achieve the ability to work as a social worker at the time of graduation -)」を開催しました。

 私はこの国際シンポジウムでコーディネーターを務めました。

ningen-2012-.JPG 趣旨説明

シンポジストは次の方々です。

ningen-2012- (1).JPG 李 栖瑛先生(ソウルサイバー大学:韓国)

 
ningen-2012- (2).JPG 
エレン・ランゾ・オチャロン先生(ミンダナオ国際大学:フィリピン)

ningen-2012- (3).JPG 趙 記輝(山東女子学院大学:中国)

ningen-2012- (4).JPG 金 文華(長崎ウエスレヤン大学)

 

シンポジウムの趣旨は、次のとおりとしました。

ここでは、中国・韓国・フィリピン・日本のソーシャルワーク高等教育にかかる歴史と枠組みの現状を確認し、時代の要請に即したソーシャルワーク実践力の向上のための、ソーシャルワーク教育のあり方を展望する。

20127月、国際ソーシャルワーク関連3団体はスウェーデン・ストックホルムにおいて国際会議を開催し、国際通用性のある「ソーシャルワークの定義」の改正を予定している。一方、国際ソーシャルワーク関連団体の傘下にある、アジア・太平洋地域会議においても同「ソーシャルワークの定義」を咀嚼し、「アジア型ソーシャルワークの定義」の制定が模索され、新しく「グローカルな定義」が規定される可能性がある。

 このような改正に伴い、今後の各国のソーシャルワーク教育は、倫理・価値・哲学・実践方法などベーシックなベースで何らかの影響を受けることになる。例えば、日本を例にとれば、社会福祉士及び精神保健福祉士の養成課程における科目群における「科目のねらい」や「学ばせるべき内容」に改正が加えられる可能性が高い。

そこで本シンポジウムでは、シンポジストから自国におけるソーシャルワーク教育の歴史と枠組みにかかる現状を報告いただき、各国の共通点・相違点を吟味し、アジアのソーシャルワーク教育の特徴を探求していく。そして、今後求められるアジアのソーシャルワーク教育の達成目標、すなわち、学部卒業時におけるソーシャルワーク実践力を担保する教育のあり方の要を抽出することをめざす。これにより、アジア諸国で円滑に効果的にソーシャルワークを展開できる力量を、各国の学生に習得させるための、ソーシャルワーク教育の在り方を展望する。

 

コーディネーターとしての私の発題は、 ninge-pp.ppt のとおりです。

 

シンポジウムの終了後、三上大会長より登壇した全員に学会より感謝状が送られました。

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 アジアのソーシャルワーク教育に関する研究は、未だスタートラインに着いたばかりです。

 新しいソーシャルワークの定義が、地域ごとで確立されていこうとしている今だからこそ、考えなければならない過大だと考えています。
ningen-2012- (6).JPG 学会理事長、大会長、通訳、登壇者で

 

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"ソーシャル・アビューズ"とDI者の権利擁護

第57回日本生殖医学会学術講演会・総会が11月8日(木)~9日(金)に長崎市内で開催されました。また、10日(土)には市民公開講座が開催されました。
art-2012- (1).JPG

 全体テーマは、「家族のきずなを求めて」であり、生殖補助医療技術で生まれてくる子どもとその家族のこと、遺伝と倫理の側面からみた家族の歴史、遺伝カウンセリングなどが話題となりました。
 8日の理事長講演では、理事長である慶応義塾大学病院の吉村教授が「非配偶者間生殖補助医療で生まれてくる子どもの出自を知る権利」を重要な権利として認める「管見」を示し、従来までの姿勢・認識が大きく変化したことを自らも認めておられました。
 9日のシンポジウム8「非配偶者間生殖補助医療の問題点」では、非配偶者間生殖補助医療にかかる、これまでの歴史的な動きと認識が国際的にも整理され、最近の動向としてオーストラリアの出自を知る権利に関して報告されました。また、同シンポジウムでは非配偶者間生殖補助医療で生まれた子ども(当事者)の発言もきかれ、聴衆約250人に驚きと共感の声が多く寄せられました。
 第三者の関わる生殖補助医療で生まれた子どもの出自を知る権利にかかる本学会の姿勢が大きく変化してきたことを印象付ける内容であり、今後の法制化に寄与するものとなるだろうと確信しました。
 また私は、9日の16時からのセッションで「"ソーシャル・アビューズ"と出自を知る権利の相関に関する理論的考察」を口演し、上記の動きを支持するとともに、生殖補助医療が子どもとその家族に対する権利侵害というリスクを出来る限り早期に減らすために、ニュージーランドの親子のあり方や文化の尊重のあり方を参照し、法制度化を進める必要性があることを主張しました。
活用したスライドショーは、 art-2012 pp.pptのとおりです。
art-2012- (2).JPG 口演の様子
 この口演は、科研費による課題研究「第三者の関わる生殖技術とソーシャルワーク」によるものであり、昨年度に続き、2度目の報告になります。
 厚生労働省の専門委員会の報告から10年が経過しようとしている今、生殖補助医療技術に関わる法律の整備にかかる自民党案が作成され、いよいよわが国においても一定の決着が図られる日が近づいてきています。子どもの福祉の観点から、より一層研究とソーシャルワークを展開していかなければならないことを実感する学会となりました。

 長崎といえば、被爆地であることを忘れることは出来ないでしょう。
空き時間を使って平和公園を訪れました。平和教育の場として、高齢者のガイドさんたちが活躍しているところ、子どもたちが折鶴を誓いの言葉を朗読しながら手向ける姿が印象的でした。
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art-2012-.JPG  長崎の夜景-香港・モナコに並ぶ新世界三大夜景

 

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マイノリティー支援の方策を求めて

20121020~21日の2日間、関西学院大学において日本社会福祉学会第60回秋季大会が開催された。大会テーマは、「日本社会の再生と社会福祉学の役割~人・地域・制度のつながりにおける社会福祉の領域と境界~」です。

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私は今回、大会初日に口頭発表を行いました。

口頭発表を行った分科会は、国際社会福祉をテーマとし、「移民」「難民」「マイノリティの人々」に焦点をあてた研究が報告された。対象とする国も多様で、韓国・ネパール・ミャンマー・日本、そしてニュージーランドでした。

私の発表原稿は、 NZ 20121020 j.pdfのとおりです。

 

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NZのSSW調査結果を紹介

 2012年9月8日、鈴鹿短期大学で開催された第55回東海学校保健学会総会において、数年ぶりに口演発表を行ないました。テーマは、「ニュージーランドにおけるスクールソーシャルワーク-Child, youth and family へのインタビュー調査を踏まえて-」としました。当日活用した資料は _2012_SSW_h.pdfのとおりです。
 東海学校保健学会は、「学校保健に関する研究とその普及・発展を図る」ことを目的とし、東海地方の学校保健の推進や児童生徒学生及び教職員の健康の保持・増進に学術的な側面から貢献する。」ことを主旨とする学会です。学会は大学・学校・教育行政の関係者等が会員となっています。
 子どもたちのためにソーシャルワークを学校・地域で展開していこうとすれば、当然に学校関係者との協働が必要となります。そうした想いから、学校関係者、とくに養護教諭等との連携・協働は子どもの健康の確保にとって重要であるという認識のもと、この学会に参画しています。
 特別講演をされた大津一義教授のお話における「生きる力を養うための『生き生きスクール』の推進」における社会の力(環境改善)を高めるという観点と方法論は、ソーシャルワークと近似していると感じました。とくにコミュニティ・スクールの活用においては、地域力が決め手であるという点や「豊かな心」を科学的に測定可能にしていくという研究のスタンスなど共感できる点がとても多く示されました。

 

 

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福祉・介護人材確保をめざして

本学人間福祉学部では、平成24年度福祉・介護人材確保対策事業を岐阜県からの補助を得て、実施しています。
その内、潜在的有資格者等再就職支援事業については、私が担当し、8月中に10箇所以上の施設・機関・事業所を訪問させていただきました。
大学の研究室の中では学ぶことのできない、貴重な経験と英知を垣間「聴く」ことができました。
ヒアリングにご協力頂いた皆様に心より、御礼申し上げます。
今後、ヒアリングさせていただいた内容を質的に分析し、岐阜県における福祉・介護人材確保のための一助となる提言がまとめられればと考えています。

 

 

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第8回 日本社福教育学会

2012年8月25日(土)~26日(日)の2日間にわたり、立正大学において、日本社会福祉教育学会の第8回全国大会が開催されました。
kyoiku-2012- (1).JPG 開会式の様子
今回の大会テーマは「社会福祉士養成課程の改正について検証する(1)-完成年次を迎えてどのように評価するのか-」でした。つまり、社会福祉士の養成課程において2009年度から新カリキュラムが施行し、今年、初めて大学においては新カリキュラムにより教育した学生たちが卒業していきます。法改正がねらったような実践力をつけることはできたのか、尺度は何か、その評価は妥当なのか、を問うていこうとする第一歩という位置づけでした。
私はこの学会の理事として、今後、3年間にわたり「教育評価」をテーマとして、学会指定研究の主担当を務めることになりました。まずは情報収集からということになりそうです。皆さん、共同研究に参加しませんか。
私たちのグループは、今回の大会においては、次の2本の研究発表を行いました。
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1、わが国の留学生政策とソーシャルワーク教育の課題
 レジュメ⇒ 2012 8 25 _.pdf  
 当日配布資料⇒ 2012 8 25 _ 2.pdf
2、ソーシャルワーカーを目指す留学生に対する導入教育の視点-インタビュー調査を通して見えたもの-
kyoiku-2012- (4).JPGのサムネール画像

 今後、さらに論文や報告書にまとめられるよう、精査していく予定です。

 

 

 

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ストックホルムでSW国際会議

2年に1度のソーシャルワーク国際会議がスウェーデン・ストックホルムで開催されました。
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7月7日~8日にかけて開催された国際ソーシャルワーカー連盟の総会において、ソーシャルワークの定義の変更が議論されることとなっており、注目されていましたが、継続審議となりました。

se-ic- (2).JPG IFSW総会
会場からは議論の枠組みを整理することや各地域の文化性や環境問題への対応に関する意見が出されました。多くの議論の結論は速やかにホームページIFSWに掲載されることとされています。

7月8日~12日にかけて開催された国際ソーシャルワーク会議は、3つの団体の合同開催の2階目であり、全世界から約3000人のソーシャルワーク関係者が集結しました。
オープニングではソーシャルワーク学生による朗読劇が行なわれました。
se-ic- (3).JPG オープニング
大会全体を通して、2010年の香港大会のような派手やかさはなかったという印象があるものの、ストックホルムそのものを理解し、好きになって帰ってもらおうという企画者の想いを感じられる内容でした。
私は、市庁舎で開催された歓迎レセプションも
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福祉施設やSW教育機関を訪問するフィールド・ビジットにも
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スウェーデン文化を楽しむカルチャー・ナイトにも参加させていただきました。

そして、もちろん発表(ポスター) Reproduction care SW theory.pptも行ないました。

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会議が17時に終わり、22時まで日が高いというスウェーデンの季節を利用し、街歩きを堪能することもできました。

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大会の主な内容は2012 Joint World Conferenceにビデオ公開されています。

次回は2年後、オーストラリア・メルボルンです。

 

 

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中国とのSW交流-また、一歩前進

本学特別研究助成を得て実施している、中日のソーシャルワーク教育に関する研究の一環として、本学から中国・山東女子学院大学にソーシャルワーク系図書・雑誌を寄贈しておりました。
それに対して、以下のような感謝状が届きましたので報告します。
book-022.jpg 感謝状の表紙
book-024.jpg 


 

 

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中日ソーシャルワーク実践&教育研究交流展

  2011年度~12年度にかけて本学特別研究費の助成を受けて実施している
中国と日本のソーシャルワーク教育に関する研究において、山東女子学院
大学(中国山東省済南市)との研究交流を深めてきました。具体的には、
①相互訪問、②福祉系図書の寄贈、③人間福祉学会への招聘などです。
  その一環として先般、山東女子学院大学から研究者等4名が本学を訪問
されました。その際、同大学から貴重な記念品を頂きました。
  そこでこの度、6月18日~28日の期間において、本学関キャンパス図
書館前、ピュア・ライブラリーで、それらを広く公表すると共に、私共の研
究の中間報告を行います。
詳細はこちら⇒chu-jap 2012(1).pdf
ご来館をお待ちしております。
 

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7月16日に「ソーシャルワーカーディ」

7月16日(海の日)に、全国で展開されるソーシャルワーカー・ディ。
岐阜県においても今年は5つのソーシャルワーク系団体と連携し、岐阜経済大学において開催します。
詳しくは次のファイルをご覧下さい。

2012-sw-day.pdf

 

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アクション&リジリエンス

2012年6月8~10日、関東学院大学にて日本ソーシャルワーク学会第29回大会が開催されました。大会テーマは「リジリエンスによるソーシャルワーク論とその実践」でした。
 

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 8日のワークショップ「『ソーシャルアクション』を伝えるための新しい教授法」は、参加者8名
+主催者3名という少人数で行われました。

主催者である川村隆彦(神奈川県立保健福祉大学)は「わが国のソーシャルワーカーのアイデンティティであるソーシャル・アクションはどこへ行ったのか?」という問題意識を強調され、高度なソーシャルワーク感覚で参加者をファシリテートされました。

参加者である私たちが体験したことは、皆で紙のタワーを作り、ガラス瓶に水を注ぎ、紐でつながれた紙皿にのせた瓶の水を、こぼさないように障害物の中を皆で運ぶ。こうした体験でした。ある人は、紐を放したい衝動に駆られ、障害物を蹴飛ばしてよけ、主催者の指示に従わない学生の気分で取り組まれました。けれども、それも主催者にして見れば、経験済みの反応であり、事例として掌握された行動であったようです。ワークショップとは、「経験した者(共有者)」でなければ、了解できない感覚を味わえるものなのです。

ワークショップの意図をもう少し具体的に言及すれば、①意図的な経験を参加者が共有することを通して、②自由な立場・自由な発想を分かち合い、③その気づきをソーシャルワーク的解釈としてどのように説明できるのかを話し合う、という展開で進められました。そして後半、そうしたソーシャルアクションを紡ぎだすソーシャルワーク感覚によるソーシャルワーク教育の場面での、応用モデルの実際が紹介された。

 ソーシャルワークは実践の学である。私たちが学生たちにソーシャルワークのソウル(魂)をいかに伝え、新たなアクションを創造させていけるのか、それを問うとき、こうしたワークショップ(教室での「演習」)は更なる輝きを放つだろうと感じた一日でした。

 9日(土)は、リジリエンスに関係する「基調講演」「シンポジウム」が行なわれました。リジリエンスとは、回復力と訳されることがある概念で、演者は概ね「逆境の中にある人びとが適切に場面に対応していく力を身に付けていくサポート」と了解し、ソーシャルワーク援助の一つに位置づけていました。人の成長には様々な要素が誘因となり結果が生じますが、リジリエンスは、そのうちのいくつかに着目し、系統立てて解釈し、人と環境の相互作用を説明しようとする視点からのアプローチとして示されました。

 

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中日SW研究交流(2)

 2012年5月14日、兼ねてから研究交流を続けてきました山東省済南市にある山東女子学院大学より、4名の先生方が本学を訪問されました。
 この日は、1時限目から私の授業を参観していただき、その後、図書館の見学、礼拝の時間への参加、学内をご案内しました。
san- (22).JPG 午前9時、授業の準備中san- (20).JPG 参観頂いた科目は「児童福祉論」

 また、2時限目には学生たちの中国に対する様々な疑問・質問に丁寧に応えていただく特別講義を行なっていただきました。
san- (15).JPG 特別講義をされる宿山東女子学院大学副学長
san- (7).JPG 歓迎のメッセージの寄せ書きを贈呈san- (5).JPG 聴講した学生達と先生方を囲んで

 その後、昼食時には双方の大学の紹介を行い、交換留学の可能性や大学教育の発展の方向など幅広い豊かな交流を行なうことができました。
san- (2).JPG 昼食会後に参加者一同で

 昼食後には、同大学が今後、発展させていこうとされている「介護」と「リハビリ」に話題が焦点化され、本学の設備・体制等をじっくり見学されました。
 朝9時から午後3時過ぎまでたいへん貴重な機会を得ることができました。

 これからの研究交流として、12月の人間福祉学会において、「アジアのソーシャルワーク教育」と題するシンポジウムを開催し、同校の代表者から「中国のソーシャルワーク教育」について、ご口演をいただくことを確認しました。

 

 

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中日、ソーシャルワーク研究交流

昨年度から開始している中国山東省済南市にある山東女子学院大学とのソーシャルワーク並びに福祉教育の研究交流の一環として、同校の求めにより、本学から日本の福祉を紹介する書籍や、日本で活用しているソーシャルワーク教育のテキストを寄贈することになりました。
本年2月から本学の図書館等に依頼し、寄贈するに相応しい関連書籍を厳選してきました。
今回、寄贈することにした書籍は『月刊福祉』のバックナンバーなどの雑誌等を含め、500冊程度になりました。(段ボール箱にして11箱)
fu-bo-.JPG 寄贈する福祉書籍を前に、ゼミのみんなと

fu-bo- (3).JPG 学生たちの協力のもと、集荷車に積み込み

fu-bo- (8).JPG 最後の一箱は、自ら手渡し

今後は、本学に山東女子学院大学の先生方をお招きし、研究交流を深めていく予定です。

山東女子学院大学については、こちら をご覧下さい。

 

 

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2012 春の研究例会

2012年4月21日・22日、名古屋市内において一般社団法人日本社会福祉学会中部部会の春の研究例会が開催されました。
1日目のテーマは「児童虐待と貧困」
2日目は自由研究発表で本学から3つの演題が報告されました。

chu-gu.JPG 自由研究発表の様子

その中の一題として、私も以下のような発表を行ないました。
chu-gu 2.pdf 

chu-gu 3.ppt

子どもたちの未来のために、スクールソーシャルワークが専門性を発揮していける研修システムの体系化を提言しています。

 

 

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NZのソーシャルワークを調査

201237日~16日の日程で、ニュージーランドのソーシャルワークに関する調査を行いました。この調査は、DI者の権利擁護がソーシャル・サービスとして進められるべきであるという立場から、オープン・アダプションとファミリー・グループ・カウファレンスが進展しているニュージーランドを対象としたものです。

38日と9日は、NZの首都ウェリントンにある、Child, Youth and Family (CYF)を訪問しました。CYFは、子どもの権利擁護を担当する行政機関であり、全国1500名のソーシャルワーカーを要しています。まずインタビューしたのは、養子縁組への支援についてです。CYFの主担当者であるアイリーンさんによれば、「何よりも大切なことは、子どもにオープンにすること」ということでした。

 8日の後半には、CYFが進めるSWiS(=social work in schoolの略。日本のスクールソーシャルワークのこと)の状況を伺いました。担当のリダさんによれば、CYFSWiSが連携を強めることにより、子どもがin Careに至る状況を予防できるということでした。

CYFの機能として私が注目したのは、スーパービジョン・システムと養子縁組担当ソーシャルワーカーの実務のIT化です。養子縁組を希望するBirth Parentsのアセスメントから養親との協議調整への介入、裁判所による養子縁組確定の審判まで、詳細な記録がITによりなされ、コスト換算や統計処理までなされていました。CYFでは、養子縁組担当ソーシャルワーカーのスーパービジョンを行う、スーパーバイザーのトレーニングについてもIT化されており、実践からトレーニングまでがITシステムとして運用されていました。

 311日には、クライストチャーチに移動し、現地の日本人会が主催する「ジャパン・デー」に参加しました。会場には3000人が詰めかけました。

このイベントは、今年初めて、東日本大震災の被災者を追悼する意味から企画されたものです。私は本学学生たちが行ったボランティア活動をポスターで紹介しました。

 ボランティア活動、あるいは市民活動が日本よりはるかに進んでいるNZにあって、日本人会の主体的で組織的な活動は、ここから出発とのことでした。この日の最後には追悼式典が模様されました。

  12日、Batherd of Social work(BSW)を養成するCPITのグリニスさんを訪問しました。ソーシャルワークの理論と実践の統合をいかに進めるのかは、グローバルな課題であり、ここNZでも試行錯誤がなされているようでした。しかし、このCPITのコンセプトは明確で、学生がいかに学びを統合したのかを評価する仕組みが構築されていました。

 統合と言えば、やはりマオリ文化とパケハ文化の統合でしょう。同校ではこの点を大変重視し、日々の教育に組み込まれていました。

 次にNZCode of Ethics について学ぶため、ANZSWを訪問しました。周知のとおり、NZSWr登録制度は2003年に始まったばかりで、制度としては新しく、SWrの裾野が十分に広がっているとはいえません。しかし、Ethicsをベースとしたソーシャルワーク実践は、SWrの実践を評価する尺度として根付いており、日本とは大きく異なる状況にありました。 

13日(火)には、CYFの南島のマネージャーであるピーターさんを訪問しました。同氏には、アダプションとAIDについて、尋ねることができました。氏によれば、アダプションは、「両親と遺伝上のつながりがないが、AIDは片親とのつながりがある。」この事実が大切なのだと語られました。この見解との関係で類推すると、ARTに関する施策がCYFのような子どもの権利を擁護する機関の管轄ではなく、親の権利を擁護する機関の所管になる理路が了解できるのではないでしょうか。

その日の午後、コミュニティ・サポート・ワーカーの活動に同行しました。本日のクライエントであるケンさんは、15年ほど前に3年間、交換英語教師として日本で働いた経験のある方でした。45歳のとき、脳梗塞で半身麻痺となった氏は、在宅で一人暮らしをしておいでになります。この日は、3人でCaféに出かけ、暖かな日差しの中で、ケーキを頂きました。クライエントのニーズを最大限に尊重するクライエント・センタード・アプローチがなされているケア・サービスが展開されていました。

 日本の大震災の少し前、CHCHでも大震災が発生しています。震災の爪あとを視察しました。崖崩れで転落した家屋や梁が崩れ落ちた市庁舎、解体作業が進む市街地が今もあちらこちらに見受けられます。震災の爪あとは、子どもたちの心にも及んでおり、市郊外にあるメンタルヘルス・ホスピタルを訪問しました。CHCHでは、大規模な地震が4度にわたり発生しており、2度目6月の地震以降、ケアの件数がピークに達したとのこと。ケアは上下関係のない、ドクターやソーシャルワーカーを含むチームで展開され、今後も長期的な展望のなか、国からの補助金で災害救済チームの活動が続いていきます。

 この病院では、震災に対する「備え」が震災以前に構築されており、概ね想定どおりの対応ができたとのことでした。しかし、トラウマ・ケアの深刻さと広がりに対するスタッフのトレーニングをさらに充実させる必要があったとふり返られていました。

 最終15日には、CHCHのオーガニゼーションの1つであるヘルスケア・クライストチャーチのメシアさんから話を聞きました。

 CHCHに震災前から組織されていた多くのNGONPOが、震災を契機にネットワークを汲み、双方向・重層的なコネクションを形成していった経過を聞くことができました。また、今後、解体されたコミュニティの再興のため、様々なアイデアを募集し、楽しさや夢を語りあえる機会や場を創造したいと語られました。

 今回、NZの大変多くの皆さんにお世話になり、ご協力いただき、多くの知恵と英知を拝聴すること、また、拝読すべき資料を頂きました。皆さんからのご高配に応えられるよう、研究を進めます。近い将来、何らかの報告をと考えています。写真入ファイルはこちら NZ 2012-s.pdf

 

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