2014.10.23
経営学科安藤ゼミ、岐阜各務野高校とアプリ共同開発

経営学科の安藤信雄教授のゼミでは、本学が高大連携協定を結んでいる岐阜県立各務野高校ビジネス科、情報科の生徒さんと一緒に、iPhone等で使えるアプリの共同開発を行うことになりました。

⇒岐阜各務野高校のウェブサイトで紹介されています。

このアプリは、安藤教授の専門である経済学の理論を、ビジュアルなゲームを通して誰にでもわかりやすく理解するためのものです。

10月23日には、各務野高校の生徒さんと先生が中部学院大学各務原キャンパスまで来て下さり、安藤ゼミの学生がこのアプリのテーマとなる「比較優位論」の解説を行いました。

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パソコンを使ったプレゼンテーションと、紙でつくった「コマ」をボードのマス目に並べていくゲームを使いながら、身近な例から「比較優位論」を説明します。

 

比較優位論とは?

とあるファーストフード店のキッチンで働くAさんとBさんがいたとします。

  • Aさんは一時間にピザを4枚焼くことができます。(8時間働けば32枚)
  • ハンバーガーなら一時間あたり3個作れます。(8時間で24個)

BさんはAさんほど手が早くありません。

  • ピザ3枚を焼くのに二時間かかります。(8時間で12枚)
  • ハンバーガーなら一時間で2個です。(8時間で16個)

 

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各務野高校の生徒さんたちはまず、ハンバーガーとピザの描かれた「コマ」をボードに並べていき、Aさん、Bさんがそれぞれ、一日にいくつずつ作れるか、組み合わせの数を調べてグラフにしました。

例えば、Aさんなら、「ピザ16枚+ハンバーガー12個」とか「ピザ12枚+ハンバーガー15個」といった組み合わせなら、一日(8時間)で仕上げることができます。

 

無理~!な数の注文

ところがある日・・・

Aさんに「ピザ17枚+ハンバーガー13個」
Bさんに「ピザ7枚+ハンバーガー9個」

という注文が同時に入ります。

どちらも一日では仕上げることが不可能な数ですね。

例えば、
Aさんがピザを17枚焼きあげるには4時間15分かかります。
残りの3時間45分では、ハンバーガーは11個ちょっとしか作れません。

先にハンバーガーを13個作ると、残りの時間ではピザが14枚しか焼けません。

同じように、
Bさんは「ピザ7枚+ハンバーガー6個」あるいは「ハンバーガー9個+ピザ5枚」で時間切れです。

 

二人が協力すれば?

じゃぁ二人が協力すればどうでしょう。
注文の合計は

「ピザ24枚、ハンバーガー22個」

になりますね。

さて二人の能力を見比べると、どうもピザを焼くのはAさんの方が得意のようです。
なので、ハンバーガーの方はBさんに任せてしまいましょう。

Bさんはハンバーガーを一時間で2個作りますから、8時間ハンバーガーにかかりっきりなれば、16個作ることができます。

これだけでは注文数には6個足りませんので、Aさんも協力してハンバーガーを6個作ります。そのために必要なAさんの時間は2時間です。

さて、Aさんは残りの6時間でピザを焼きます。 いくつ焼けますか?

そう、残り6時間で24枚のピザが焼けてしまうんですね~。これで注文数をコンプリートできます。

 

比較優位論のオモシロイ!ところ

この理論のポイントは二つ。

1.一人一人が別々にやっていては、絶対に達成できない(はずの)目標数値を、二人が力を合わせれば(あるいは誰かがそのようにマネジメントすれば)達成できる

でももっと面白いのは二つめのポイントです。

2.Bさんは、Aさんよりハンバーガーを作るのが遅いのに、ハンバーガーはBさんに任せた方がよい

  • Aさんは一時間にハンバーガーを3個
  • Bさんは一時間にハンバーガーを2個

です。ハンバーガーを作る能力だけ比較してみれば、Bさんの方が「能力は低い」のですが、自分でやった方が早くても、Aさんは自分より作業の遅いBさんにハンバーガーの製造を任せた方がよいのです。その分自分の得意なピザにより多くの時間を使うことができ、結果的にはトータルでより大きな成果を達成できるからです。

これが「比較優位」という考え方です。Aさんはピザを作る能力も、ハンバーガーを作る能力もBさんより上(=Aさんの能力は「絶対優位」)です。 つまり時間が充分ある時は、常にAさんが優位です。

 

「限られた時間内」で二人を比較すると・・・?

ところが、限られた時間内(=資源)でどっちを作る?と
「てんびんにかけて」考えてみると・・・?

  • Aさんはハンバーガー3個作るのと同じ時間で、ピザなら4枚焼ける
  • Bさんはピザ3枚焼く時間があれば、その間にハンバーガーを4個作れる

つまり、ハンバーガーとピザ、どちらに時間を費やす方がトクか?という比較で考えた場合には、ハンバーガーの製造はBさんが「比較優位」なのです。

安藤ゼミの学生さんは、このことから

  • キーボードを打つのも速い大学教授が論文を構想、それを秘書がパソコンで清書
  • リンゴを生産する X国と、リンゴもあるけど高価な自動車も製造する Y国との貿易

などの例を挙げて、比較優位の理論を実際の経済活動にあてはめて、どのように考えられるかを説明していました。

これがどんなアプリに仕上がるのか、楽しみですね~。

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